母国レースであったF1ロシアGP(第4戦)後にレッドブルからトロロッソへと降格されたダニール・クビアトの将来にさらに暗雲が立ち込めてきているようだ。
【結果】F1モナコGP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数
■今季限りでクビアトがシート喪失とのうわさも
トロロッソでの復帰初戦となったスペインGPでは10位入賞を果たしてポイントを獲得したものの、チームメートのカルロス・サインツには予選・決勝ともに圧倒されてしまった。さらに、先週末のモナコGP決勝ではスタート時に電気系トラブルに見舞われるという不運があったものの、それであせったためかケビン・マグヌッセン(ルノー)と接触事故を起こしてリタイアとなってしまっている。
しかも、その事故の原因を作ったとして次戦カナダGP(6月12日決勝)では3グリッド降格ペナルティーを科されることも決まっており、クビアトにとっては踏んだりけったりだ。
F1関係者の中には、レッドブルは今季限りでそのクビアトからトロロッソのシートも奪い、その後任に若手のホープである20歳のピエール・ガスリー(現レッドブル控えドライバー)を据えるのではないかと考えている者もいる。
■他チームへの移籍をほのめかすロシア大統領顧問
だが、ロシア自動車協会において大統領顧問を務めるイゴール・エルミリンは、『RIA Novosti(ロシア・ノーボスチ通信社)』に対し、現在まだ22歳になったばかりのクビアトの将来について次のように語った。
「私はそれほど悲観的に考えてはいないよ」
「まだ15レースも残されているし、彼にも自分の才能やプレッシャーへの対応能力、そして戦いを望む姿勢などを示すチャンスがある」
そう語ったエルミリンは、レッドブルやトロロッソ以外にもクビアトの才能を示すことができるチームはあるはずだと次のように付け加えた。
「私は、彼がまだF1にふさわしい人物だということを示すことができると思っているし、シーズンの終わりには多くのドライバーたちの契約も切れるからね」