F1パワーユニットに関する2017年以降のルール変更が正式に決定し、29日(金)にFIA(国際自動車連盟)が声明を出した。
パワーユニットに関する合意の柱は4つある。コストダウンに向けた取り組み、カスタマーチームへの供給価格の低減、全チームへの供給を確保する義務、そしてパフォーマンス格差の縮小とエンジン音の改善だ。
まず、メーカー間の力の差を縮めるため、2017年からトークン制度が廃止される。
これまでパワーユニットのパフォーマンスを向上する改良は、トークンで年間の数が決まっていた。これが廃止されれば、開発がより自由に進められる。ただし、パワーユニットの重量、寸法、素材、ターボのブースト圧が新たにルールで規定される。
エンジン音に関しては、各メーカーが研究プログラムを継続中で、遅くとも2018年までの導入が目標とされている。
カスタマーチームへの供給価格については、2017年の供給価格を今年より100万ユーロ(約1億2000万円)下げ、2018年はさらに300万ユーロ(約3億6000万円)下げることが合意された。
また、昨年のレッドブルのようにパワーユニットの供給契約を得られないチームが現れた場合は、「供給義務」が発生するとFIAの声明にはある。
『AFP通信』によると、そうした事態が発生した場合、4メーカーのうち1つが選ばれ、年間1200万ユーロ(約14億6000万円)で供給することが合意されているという。