F1を統括するFIA(国際自動車連盟)は、レッドブルが考案した「エアロスクリーン」をF1に採用する可能性があることを認めている。
F1ロシアGP(5月1日決勝)初日のフリー走行で、レッドブルのダニエル・リカルドが、戦闘機のキャノピーを思わせるドライバー保護装置を装着してテスト走行を行った。
当初FIAは、メルセデスAMGが考案した「ハロー」と呼ばれる保護装置の導入を検討し、冬季テストではフェラーリが実際に装着してテスト走行を行った。しかし、F1のレースディレクターであるチャーリー・ホワイティングは、レッドブルのエアロスクリーンのほうが好ましいと話している。
すべてのテストを完了したあとで2つの方式がF1委員会に提案され、「どの道を取るかを決定する」とホワイティングが話したことを『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が伝えている。
■ドライバーは賛否両論
レッドブルのエアロスクリーンを見たドライバーの反応はさまざまだ。
セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)は、「どちらも格好良くはないね。でも、大切なのは効果があるかどうかだ」と話している。
一方、ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は、F1から危険性が消えると魅力も削がれると懸念している。また、エアロスクリーンの見た目も好きではないと話す。
「まるで暴徒鎮圧で使う盾みたいだ」とハミルトンは話している。
バルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)は次のように話す。
「オープンコックピットでもクローズドコックピットでも僕は気にしないよ」
「それでこのスポーツが変わるとは思わない」
「深刻な事故やケガを減らせるなら素晴らしいことだ。でも、特にどちらが好みということはないよ」