2016年F1開幕戦オーストラリアGP決勝で大クラッシュを演じたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)だが、事故後すぐに自力で原形をとどめないほどに大破したクルマから脱出。奇跡的にけがもしていなかった。
だが、F1関係者の中にはアロンソが無事だったのは奇跡に近いものだったと考えている者も多い。
■肩の部分が破損していたアロンソのシート
イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』を含む複数のメディアが、F1統括団体であるFIAが調査を行ったところ、クラッシュしてグラベル上で2回転しながらウォールに激突したアロンソのシートは壊れてしまっていたと報じている。
伝えられるところによれば、アロンソが座っていたカーボンファイバー製のシートは46Gを超える衝撃を受けたと考えられており、その肩の高さの部分が裂けてしまっていたという。FIAは今後の事故に備えるため、さらにそのシートの検証を行うことになったようだ。
そして、2016年から装着が義務付けられた後方を向いた超スローモーションカメラによって撮影された映像が、今後の研究に向けて重要な役割を果たすことになるという。
■2台目のパワーユニット搭載は不可避
いずれにせよ、アロンソは今週末のF1バーレーンGP(4月3日決勝)では、新しいパワーユニットを搭載することになるのは間違いない。
『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』は、次のように伝えている。
「バーレーンに向けて、マクラーレン・ホンダのシャシーは修理できたとしても、アロンソは新しいエンジンを搭載することになる。エンジンはオーストラリアで大きな損傷を負ってしまったからだ」