F1を管轄するFIA(国際自動車連盟)は、月刊誌「AUTO」内で2017年から導入が予定されている頭部保護装置「ハロー(halo)」の試作数種類とテスト状況を紹介している。
■試作形式は3つ
掲載されている試作品は3種類。1つ目はメルセデスAMGが提案した形式、2つ目はドライバーの目の前に三本のパイプが設置され後方へ伸びている柵のような形式、もう一つはドライバーの目の前に「滑り台」のようなものを設置する形式だ。
■1)メルセデスのハロー型
1つ目のメルセデスが提案したハロー型は、上から見ると「Y」の字のような形式が特徴。試作品テストでは鉄パイプのような素材を溶接したように見える。
■2)3本の柵型
2つ目を上から見ると、ドイツのスポーツ用品メーカーを思い起こさせるような「3本のライン」が特徴的。3本の柵はヘルメットのかなり前方、おそらくサスペンション取り付け部分あたりからコクピット後方のエアインテークあたりまで伸びている。
■3)滑り台型
3つ目は滑り台やスキーのジャンプ台とでも表現すればよいだろうか。目的は正面から飛んできたタイヤやパーツを上方へ飛ばしたい意図が伝わってくる。
■FIAテスト結果
前方からタイヤをはじき飛ばしてそれぞれの頭部保護装置に勢いよく当てた結果は、「メルセデスのハロー型」が最も安全そうに見える。他の2種類はヘルメットギリギリを通過しているようで、「(2)3本の柵型」はタイヤが当たった衝撃でパイプが曲がってしまっている。
■【画像】フェラーリ、頭部保護装置「halo」試作品をテスト