メルセデスAMGの控えドライバーであり、2015年にDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)で史上最年少チャンピオンとなったパスカル・ヴェアラインだが、どうやら2016年にF1デビューするチャンスはなさそうだ。
メルセデスAMGのビジネス担当エグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフは、公然と2016年にはヴェアラインのためにマノー・マルシャと交渉を行っていることを認めていた。
今季までフェラーリエンジンを搭載していたマノー・マルシャだが、来季からはメルセデスエンジンに移行することが決定している。だが、マノー・マルシャでは2016年のシート料として日本円で約20億円という金額を要求していると伝えられている。
ヴォルフは、『Speedweek(スピードウィーク)』に対し、「我々にはそんな金は出せない」と語り、ヴェアラインのためにマノー・マルシャのシートを確保するのは難しいだろうと次のように付け加えた。
「マノーのオーナーである(スティーブン)フィッツパトリックが私に言ったよ。『我々には金が必要なんだ。だから仕方ないだろう?』とね」
現時点では、2015年シーズン後半にシートを確保して5レースに出走したアメリカ人ドライバーのアレキサンダー・ロッシや、インドネシア政府が支援するリオ・ハリアントなどが来季のマノー・マルシャのドライバー有力候補として挙げられている。