2015年シーズンは極めて厳しい結果に終わったマクラーレン・ホンダだが、1日(火)にヤス・マリーナ・サーキットで12時間にわたって行われたピレリのタイヤテストではトップタイムをマークし、2016年に向けて反撃ののろしを上げた。
●【アブダビテスト】2016年用ピレリタイヤテスト ホンダがトップタイム
全10チームが参加して行われたタイヤテストでトップタイムを刻んだストッフェル・ファンドールネは、今季のGP2チャンピオンであり、ケビン・マグヌッセンが離脱後、正式にマクラーレンの控えドライバーとなった23歳の若手ドライバーだ。
タイヤテストに過ぎないと言えばそれまでだが、マクラーレン・ホンダMP4-30が大きなトラブルもなく100周近い周回をこなし、そのクルマでの運転経験がほとんどないファンドールネがほかのチームの現役ドライバーたちを尻目にトップタイムを刻んでみせたことは、かなり明るい材料として受け止められるものだろう。
かつてマクラーレンで2度F1タイトルを手中に収めた経験をもつ元F1ドライバーのミカ・ハッキネンは、マクラーレン・ホンダは必ず反撃に転ずるだろうと『Gulf News(ガルフ・ニュース)』に次のように語った。
「経験が重要なんだ。僕の意見にはそれが考慮されている。これまで優勝したこともなく、ポールポジションを取ったこともなく、あるいはF1タイトルを取ったこともなければ、どうすればそれができるようになるか分からないだろう」
「あのチーム(マクラーレン)はずっとそれを経験してきている。彼らはそこへたどり着くための道が分かっているんだ」
だが、そのハッキネンも、マクラーレン・ホンダが長期的に成功を収められるようになるためには、まだしばらくの間痛みを伴う時期が続くだろうと付け加えた。