ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が、かつての恩師であるロン・デニス(マクラーレン最高責任者)がメルセデスへ移籍してからのハミルトンは「道を踏み外してしまった」とコメントしたことに反論した。
デニスは、まだハミルトンが子供だったころにその才能を発掘し、F1デビューまで導いてきた人物だ。かつては自分がハミルトンの「代理父」のような存在だったと語ったデニスは、今のハミルトンを見ると「複雑な心境にかられる」と語っていた。
「ちょっと待ってよ。代理父?」
首をかしげながらそう発したハミルトンは、次のように続けた。
「女性が代理母になるというのは聞いたことがあるけど? 代理父とかいうものがあるの?」
それはともかく、30歳となったハミルトンは、デニスが、もし彼がまだマクラーレンにいたならば「今のような態度を示すようなことはなかっただろう」と語ったことに対して反撃を行った。
「僕は3度F1チャンピオンになった人間だよ。今の僕が本当の僕だし、誰と一緒に仕事をしようが、僕は自分の今の態度を変えるつもりはないよ」
そう語ったハミルトンは、さらに次のように続けた。
「僕は自分の行動は間違っているなんて感じていない。悪いことをしているとも思っていない。自分のキャリアにとってもいい影響しか及ぼしていないのは確かだ。だから、変わることが必要なのは僕のほうではないよ」
実際のところ、2014年と2015年に2年連続でF1タイトルを獲得するという圧倒的な強さを見せつけたハミルトンに対し、今年ホンダと組んだマクラーレンは、これまでのチームの歴史においても最悪のシーズンを送ってしまった。
「なぜ彼(デニス)がそういうことを話題にしたのか分からないよ。恐らく、彼にはほかには話せるようなことがないんだろうね!」とハミルトンは付け加えた。