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F1ボス、F1オーナー、ルノーによる3者会談の推移を見守る3チーム

2015年11月28日(土)15:08 pm

レッドブル、ロータス、トロロッソの将来を左右する重要な会合が今週以降行われることになると報じられている。

■F1継続を明言するレッドブル

もし来季エンジンが調達できなければF1から撤退することになると示唆していたレッドブルだが、26日(木)に2016年のエンジンの供給契約がまとまったと発表した。そのエンジンはルノーから供給を受けるものだと考えられているが、現時点ではそれ以上具体的な説明は行われていない。

さらに、かつては自分たちのワークスチームであったエンストンに拠点を置くロータスを買い戻し、2016年から再び自らのチームを擁してF1参戦を行うことになると見られているルノーだが、この件に関してもいまだルノーは何も正式な発表を行っていない。

だが、レッドブルがF1活動を継続するつもりであることは間違いないようだ。これまで長年にわたってマクラーレンのスポンサーを務めていたスイスの時計メーカー、タグ・ホイヤーと新規に契約を結ぶとともに、従来のスポンサーとも契約を延長している。

レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、今季のF1最終戦が開幕したアブダビで次のように語った。

「違うパートナーとの契約も発表しているし、今後さらにいくつかの素晴らしいパートナーについて発表を行うことになる」

「つまり、我々は何か面倒なことが起こりさえしなければ、ここ(F1)にい続けるよ」

■F1残留に向け条件改善を求めるルノー

だが、ホーナーがもっとも恐れているのは、今週以降に予定されているF1最高責任者バーニー・エクレストンと、F1オーナー会社CVCのドナルド・マッケンジー会長、そしてルノーのF1プロジェクトを担当するルノー・スポールのジェローム・ストール社長による会談が決裂に終わることだという。

ルノーは、エクレストンに対して、エンジンメーカーでもあるフェラーリやメルセデス同様、自分たちにも収益に応じたボーナスを支払うよう強く求めていると伝えられている。

もし、その交渉が12月7日(月)までに成立しなければ、恐らくはルノーによる買収計画もご和算となり、ロータスは税金の未払いによってイギリスの裁判所から破産宣告が下されることになるのは間違いないだろう。

だが、その交渉結果の影響を受けるのはレッドブルとロータスだけではない。レッドブルのジュニアチームであるトロロッソも同じだ。

■トロロッソの命運も握る3者会談

もし3者会談による交渉が成立せず、ルノーがF1からの撤退を決めれば、レッドブルは2016年に搭載するエンジンを失ってしまうことになる。そうなれば、レッドブルのジュニアチームであるトロロッソも同様にF1から身を引くしかなくなってしまうためだ。

トロロッソのチーム代表を務めるフランツ・トストは27日(金)に、『Speedweek(スピードウィーク)』に対し、2016年に向けてマックス・フェルスタッペンとカルロス・サインツとの契約を早く正式に延長したいと考えているとともに、フェラーリから2015年仕様のエンジン供給を受ける契約に関しても「サインする準備はできている」と認め、次のように付け加えた。

「2015年仕様のフェラーリエンジンで、我々はかなりいい位置にいけると思うよ」

だが、ルノー問題がなかなか決着を見ず、正式契約が遅れていることでトロロッソにとっては2016年の最初のシーズン前テスト(2月22日~)に新車を間に合わせることが非常に厳しい状況を迎えている。

「それはサプライヤー(各種パーツなどの供給先)次第だ。私には彼らのクリスマス休暇を短縮するようなことはできないからね」とトスト。

■フェルスタッペンにフェラーリはまだ早い

一方、トストは、フェラーリとトロロッソが契約することになれば、有望な若手ドライバーとしての評価が固まった18歳のフェルスタッペンが、レッドブルから移籍したセバスチャン・ベッテルのように、フェラーリへ移籍する道を作ることになるだろうとの見方があることに対し、次のように主張した。

「そうだね。だが、セバスチャンはレッドブルで長くドライバーを務めていたから、移籍できるだけの準備が整っていた。マックスにはまだそういう準備はできていないよ。だから、もうこの話はやめよう」

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