バルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)の個人スポンサーの1社が、ウィリアムズのスポンサーから手を引くことになりそうだ。
昨年からめきめき頭角を現したボッタスに関しては、“ペイドライバー”と呼ばれる資金を持ち込んでシートを得たドライバーだとは考えられていない。だがそのボッタスも母国フィンランドから2社のスポンサーを持ち込んでいる。そのひとつが電気溶接機メーカーとして知られるケンピ(Kemppi)社だ。
今季は、この会社のロゴがウィリアムズFW37のフロントウイングのエンドプレートに表示されている。
だが、最近フィンランドのテレビ局『MTV』や『Ilta-Sanomat(イルタ・サノマット)』が報じたところによれば、ケンピ社は今年限りでウィリアムズのスポンサーから降りることになったという。
ケンピ社の最高経営責任者であるアンシ・ランタサロはこれに関して次のように語った。
「理由はいくつもある」
「我々としては、今年で切れるウィリアムズとの契約によって得たいと思っていたことを達成できたと感じている。我々としてはその効果を本当にうまく利用することができていた」
「今後、我々としては一休みすることになる。そして、再来年以降についてどうするか、検討を行うことになるだろう」
ランタサロCEOは、ウィリアムズへのスポンサーはいったん降りるものの、ボッタス個人へのスポンサー活動は今後も継続していくと次のように続けた。
「我々はこれからもバルテリとの関係は継続するし、彼の成功を祈っている」
26歳となるボッタスは、同じフィンランド出身のキミ・ライコネンに代わって来季からフェラーリでドライブするのではないかとのうわさもささやかれていた。
フェラーリがライコネン続投を決めたことで、今年はその望みはかなわなかったものの、ボッタスが今後に向けて大きな期待を寄せられているドライバーであることに変わりはない。
「ここまでも長い旅が続いていたが、まだ終わってはいない」と続けたランタサロは、次のように付け加えた。
「これからもバルテリとはいろんな形でかかわりを持ち続けるよ」
さらに、ランタサロは、スポンサーからは降りるものの、ウィリアムズとは今後も技術協力の面では関係を維持していきたいと考えていると次のように続けた。
「たとえ現在のスポンサーシップが終了しても、今後に向けて道は残されていると信じている。だが、彼らとのほかの協力関係は間違いなく今回で終わりとはならないだろう」
ランタサロが具体的に数字を明らかにすることはなかったが、これまでケンピ社がウィリアムズに支払っていたスポンサー料は1年につき200万ユーロ(約2億6,600万円)ほどだったと考えられている。
ボッタスが現在ウィリアムズに持ち込んでいるもう1社のスポンサーは、フィンランドの世界的コングロマリットであるウィウリ(Wihuri)社だが、『Ilta-Sanomat(イルタ・サノマット)』によれば、同社は来年もウィリアムズのスポンサーを継続するという。