先週末に鈴鹿サーキットで行われたF1日本GPでは、ホンダのおひざ元でありながら、今季11度目のノーポイントレースに終わってしまった。
シーズン後半に入ってばん回を見せるどころか、夏休み明けのベルギーGP以降、まだ1ポイントも獲得できていない状態が続いている。
鈴鹿では、ホンダエンジンは下位カテゴリーのGP2用エンジンのようだと無線を通じて叫んだ声が世界に配信されるなど、フェルナンド・アロンソの我慢も限界に達しているのは間違いないことだろう。
こうした状況を受け、アロンソについてはF1引退なども含め、最近さまざまなうわさが報じられるようになっている。
アロンソの母国スペインでは、アロンソは来年もまた今年と同じようにグリッド後方で走るくらいならば、2016年シーズンは長期休暇にあて、1年間F1への出走を見合わせるかもしれないと報じたメディアもある。
だが、かつてマクラーレンで1998年と1999年に2年連続F1チャンピオンとなった元F1ドライバーのミカ・ハッキネンは、アロンソはもっと辛抱すべきだと母国フィンランドの『Ilta-Sanomat(イルタ・サノマット)』に次のように語った。
「エンジンの開発が非常に遅れているようなときには、ドライバーは不満を抱えるものだ」
「僕も似たような経験をしたよ。マクラーレンがメルセデスエンジンを搭載するようになったときにね。だが、とりわけ今日のようなルールのもとでは、1レースごとにエンジンメーカーが大きな進歩を遂げるというようなことを期待することはできないんだ」
そう語った9月28日に47歳となったばかりのハッキネンは、さらに次のように続けた。
「アロンソにしろ、ほかの多くのドライバーたちにしろ、十分な報酬を得ているわけだし、彼らはいいときも悪いときもチームを支援するということに合意しているんだ」
「僕自身も、初めての勝利を得るまで7年も待ったよ。そう、アロンソは2度F1チャンピオンになっている。だが、彼がマクラーレン・ホンダでレースをするようになってから、まだ半年ほどじゃないか。それなのに、彼はすでにエンジンメーカーに対して不満を語り始めている」
「フェルナンドは、この挑戦に参加するために契約をしたんだということを忘れるべきではないよ」とハッキネンは結んでいる。