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アラン・プロスト、マクラーレン・ホンダとアロンソの今後に懸念

2015年09月29日(火)17:09 pm

かつて4度F1タイトルを獲得した元F1ドライバーのアラン・プロストが、フェルナンド・アロンソにとって鈴鹿で行われたF1日本GPが、マクラーレン・ホンダのプロジェクトに対する忍耐の分岐点になったかもしれないと語った。

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プロストは、かつてアイルトン・セナとともにマクラーレン・ホンダの栄光の時代を築いたドライバーだ。だが、今季ここまでの新生マクラーレン・ホンダは、かつての栄光の面影すらない悲惨とも言える状況に陥っている。

■レース中にホンダを声高に批判したアロンソ

そして、そのマクラーレン・ホンダが再結成されて初めて迎えたホンダの母国レースでは、ついにアロンソの堪忍袋の緒が切れた様子がかいま見えることになった。

アロンソがレース中に、ホンダのパワーユニットはまるで下位カテゴリーである“GP2のエンジン”だと叫び、「本当に情けない」と無線で語った声が全世界に流されてしまっていた。

ホンダ所有の鈴鹿サーキットにはホンダからも多くの幹部たちが訪れていたが、ホンダにとってはまさに面目丸つぶれという事態となったのは間違いのないことだ。

■今回の一件はさらなる関係悪化の兆候か

プロストは、今後マクラーレン・ホンダとアロンソの関係がさらに悪化していくだろうと考えている。

「これまでのフェルナンドのことを考えれば、彼がこうした発言をし始めたときは、いろいろと難しくなるということは分かっていることだ」

「あれはあまりに酷な言葉だったよ」

そう述べたプロストは、次のように続けた。

「一方で、今年はホンダエンジンが非常に素晴らしい開発を遂げてくるだろうと期待されていたのも事実だし、このレース(日本GP)で新たなことが始まるのではないかとも期待されていた。だが、そうはならなかった」

「だから、不満も残るし、フェルナンドはそうした不満を抱えた状態を好まない。これからはかなり難しい状況になると思うよ」

■アロンソの言動には批判的な見方も

一方、鈴鹿で過激な発言を行ったのはアロンソだけではなかった。

元F1ドライバーであり、現在はイギリスのテレビ局『Sky(スカイ)』で解説者を務めるジョニー・ハーバートは、アロンソの言動を厳しく批判し、そういう態度を取るくらいなら「辞めてしまえ」と語り、次のように付け加えていた。

「破壊行為だ。自分勝手過ぎる。コースに出てから自分のチームをこきおろすことなどしてはならないよ」

ハーバートを解説者として迎え入れている『Sky(スカイ)』では、このハーバートのコメントに関し、その後陳謝したと伝えられている。

フィンランド出身の元F1ドライバーであるミカ・サロは、どちらかといえばアロンソ寄りの立場だ。かつてフェラーリで走ったこともあるサロは、母国フィンランドのテレビ局『MTV3』に対し「どんなドライバーでも」今のホンダのように進歩が停滞しているような状況であれば欲求不満が高じることは無理のないことだと語った。

だが、そのサロも、鈴鹿でのアロンソの無線交信に関しては次のように付け加えた。

「無線でGP2のエンジンだなんて叫ぶのは、僕の意見だけど、そう、ちょっと行き過ぎだね」

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