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F1がキャノピーを導入する可能性は?

2015年08月28日(金)17:12 pm

FIA(F1などを統括する国際自動車連盟)のF1競技委員長であるチャーリー・ホワイティングが、そう簡単にフォーミュラカーにコックピットを覆うキャノピーのような保護パーツを備えることにはならないだろうと認めた。

23日にアメリカで行われたインディカーレースにおいて、元F1ドライバーのジャスティン・ウィルソンが前方でクラッシュしたクルマの破片を頭部に受けて死亡。これを受けてFIAもフォーミュラカーを運転するドライバーの頭部をさらにうまく保護するための対策を講じ続ける必要があると認めている。

ウィルソンの場合は、クラッシュしたライバルのクルマからはずれたノーズコーンの部分が頭部を直撃したと考えられている。同様のことがF1で起こる危険性はないのかと質問されたホワイティングは、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように答えた。

「我々(F1)のノーズがインディカーよりも安全なのか危険なのかは分からない。だが、我々は非常に厳密なテストを行っていると言うことはできる」

「いずれにせよ、インディカー・シリーズにおいて我々と同等の職務に従事している関係者と話をする予定にしているし、今回の悲惨な事故から何か学べることがないかどうか調査するつもりだよ」

今回のウィルソンの事故を受け、FIAではすでに再びドライバーの頭部を保護するためのパーツをテストすることを明らかにしており、その中にはメルセデスAMGが開発した円筒形の風防のような構造のものも含まれているという。

だが、完全にコックピットを覆う戦闘機のキャノピーのようなものが導入される可能性に関して、ホワイティングは次のように語った。

「今回の(ウィルソンの)事故によって、コックピットを密閉することに関する我々の考えが変わるとは思わないよ」

「我々としてはそれを導入しても、メリットよりも不都合なことのほうが増えると考えているからね」

「それでもなお、我々はコックピットを飛来する異物などから守る方法を見つける努力を続けていく。だが、これは簡単な仕事ではないよ」

ホワイティングは、9月に実施されることになっているコックピット保護パーツのテスト結果に関しては、10月に発表することになるだろうと付け加えた。

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