F1第11戦ベルギーGPで、ルーキーのマックス・フェルスタッペン(トロロッソ)が見せた追い抜きに称賛の声が集まっている。
22日(土)にF1のサポートレースとして開催されたGP2のレースでは、同じオランダ人のダニエル・デ・ヨングが、高速コーナーのブランシモンでアウト側から追い抜きを仕掛けて他車に接触し、タイヤバリアに激しく突っ込んで大ケガを負った。
だがフェルスタッペンは、同じブランシモンで、まずフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)をイン側から抜き、その後フェリペ・ナッセ(ザウバー)をアウト側から抜いて、レース界をあっと言わせた。
元F1ドライバーのマーティン・ブランドルは、「めったにいない、大きな才能に恵まれた人間にしか、ああしたことはできない」と解説を務める『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』のコラムに書いている。
■称賛にもクールな17歳
こうした称賛についてフェルスタッペンが次のように語ったとオランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』紙が伝えている。
「それはうれしいね」
「スタンドにいた人たちのためにも、お金に見合った素晴らしい仕掛けを見せられてうれしいよ」
「みんなそのためにサーキットに来るんだ。18位から8位に上がるほうが、スタートもフィニッシュも8位より楽しいしね」
■「マックスらしい」と父親のヨス
元F1ドライバーである父親のヨス・フェルスタッペンも、マックスについて「誇らしい」と認めている。
ご褒美として、「家まで歩いて帰らなくてもいい。私が乗せていってやる」とジョークを飛ばした。17歳のマックスは、まだ自動車免許を取得していないからだ。
また、ブランシモンのアウト側からの追い抜きでは、一瞬息を飲んだとしながらも、驚きはしなかったとヨスは自身のウェブサイトで次のように述べている。
「あれはマックスらしかった」
「ああいうとき、自信を持ってきっとうまくいくと思える。マックスがスパで見せたレースは、まさに私たちが知っているマックスのものだ」
「あれがマックスのレースのやり方。カートでもF3でも、そして今、F1でもそうだ。この先、目を見張るような追い抜きがもっと見られるだろう。私には分かる」