イタリアの名門F1チームであるフェラーリと、やはりイタリアを代表するタイヤメーカーのピレリが、次戦F1イタリアGP(9月6日決勝)に向けて協調関係を強める動きに出るようだ。
【結果】F1ベルギーGP決勝の順位、タイム差、周回数、獲得ポイント
先週末のF1ベルギーGP決勝で1回ストップ作戦を敢行したフェラーリのセバスチャン・ベッテルだったが、3位表彰台確保まで残り2周となったところで右リアタイヤが破裂。表彰台はおろか、ポイントさえ獲得できずに終わってしまったベッテルは、レース後ピレリに対して激しい怒りをぶつけていた。
「彼(ベッテル)がこれほど怒ったのはこれまで誰も目にしたことがなかった」とイタリアの『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』が報じれば、『La Repubblica(レプブリカ)』も「フェラーリとピレリの間に戦争がぼっ発した」と付け加えていた。
■イタリアGP開催前に話し合う両者
そうした状況を受け、フェラーリのマウリツィオ・アリバベーネ(チーム代表)とジェームス・アリソン(テクニカルディレクター)、そしてピレリからはポール・ヘンベリー(モータースポーツ責任者)が出席する会議が行われることになるようだ。
スパ・フランコルシャンのパドックではベッテルから直接強い非難を受けたと伝えられるヘンベリーは、『Bild(ビルト)』紙に対し、ベッテルの感情が「爆発」した理由は理解ができるとし、次のように語った。
「彼は最終ラップに入る1周前のところで表彰台を逃してしまったんだからね」
「だけど、彼も今回の件については落ち着いて話をすることになると思うよ」
■関係悪化は避けたいピレリとフェラーリ
ヘンベリーはさらに、スペインの『Marca(マルカ)』にも次のように語っている。
「各チームは自分たちが持っているデータをもとに(戦略を)決定している。今回の場合、我々と彼ら(フェラーリ)の間で、何かがうまく機能しなかったんだ」
「我々は、常にフェラーリといい協力関係を保つことを目標に掲げている。だから、話し合いの場を設けて最善の解決策を見いだしていきたいと考えている」
これに関し、フェラーリのアリバベーネも次のように付け加えている。
「まず、我々としては技術面からの調査を行いたいと思っている。我々は公正でありたいと思っているし、我々とピレリの間に批判合戦が起こることなどを望んでいるわけではないからね」