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今もギリギリの経営、マノー・マルシャ

2015年06月29日(月)6:43 am

2015年F1シーズンは中盤戦に差し掛かり、落ち着きを取り戻したかに見えるマノー・マルシャだが、実はそうでもない。

旧マルシャ末期、彼らは2016年の新エントラント、ハースに英バンベリーの本拠地を売り渡し、チームをたたむ寸前だった。

しかし会社清算の間際にスティーヴン・フィッツパトリックが救いの手を差し伸べる。小規模ながら業績を伸ばす英エネルギー会社オーヴォの若き経営者だ。

今年に入ってからの報道によればフィッツパトリックは自分のポケットからおよそ5,000万ドル(約61億円)を拠出、マノー・マルシャを経営破たんの淵から救ったという。

イギリス『Telegraph(テレグラフ)』紙のダニエル・ジョンソン記者は当時、こう記事にした。F1で小金を稼ぐには「まず大金を投じろ」。F1で古くからの決まり文句だ。

ところがバーニー・エクレストンは、フィッツパトリックには荷が重いと決めつける。

フィッツパトリックが報道どおりに私財を投じたか『Sky(スカイ)』に質問されたエクレストンは、「果たして彼は身銭を切るかな」と返すのだった。

マルシャが経営破たんしたのは、自分にも非があったと認めたエクレストン。だが、はるばる2015年F1開幕戦オーストラリアGPにやってきながら一度も走らなかったマノー・マルシャを怒りに任せてこき下ろしたのも彼だ。

2014「今年の実業家」に選ばれたフィッツパトリックはエクレストンに似たビジネス手腕の持ち主と聞かされるとエクレストンは、「そうなのか?」ととぼけた。

「彼は思うように儲けていない。まともにチーム運営をするだけの資金力もないくせに」とエクレストン。

フィッツパトリックがF1の門をくぐった唯一の理由、それはチームが受け取る2014年の年間賞金5,000万ドル(約61億円)だとエクレストンは、ひと目もはばからずに言う。

「彼が買収するのは補助金の類を付帯する物件だけだ。(マルシャが)まさしくそれだよ。自分の金を出さず、他人の財布を当てにするやつさ」

「F1に投資しない彼を責めるつもりは、まったくないがね」

『Telegraph(テレグラフ)』紙の記事によれば、最近の収支を見るとマノー・マルシャは資金不足に直面していて、フィッツパトリックだけが頼りだ。

F1経済記者のクリスチャン・シルトは、「旧マルシャの継続企業として、せめて12ヶ月は現状を維持」できるぐらいしかフィッツパトリックにチームを支える気はないとしている。

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