キミ・ライコネンがフェラーリに残留する可能性は小さくなっているのだろうか。
■ノーコメントのウィリアムズとボッタス
ドイツの『Bild(ビルト)』紙は、フェラーリがバルテリ・ボッタス獲得のためにウィリアムズに400万ユーロ(約5億5000万円)のオファーをしたと伝えている。
これについてブラジルの『Globo(グローボ)』がチームに聞いたところ、ドライバーとの契約についてはコメントしない方針のため、記事についてもコメントしないという回答だった。
ボッタス自身は、フィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』紙に対し、24日(水)にこう話した。
「F1にはいつもたくさんのうわさがある」
「何も変わったことはないよ。僕は今シーズンに集中している。それが僕にとってもチームにとっても最善だ」
「どうなるかはそのうちに分かるよ」
■「似た状況を経験した」とハッキネン
ライコネンは、F1第7戦カナダGPではスピンで3位表彰台を失い、第8戦オーストリアGPでは1周目にマシンコントロールを失ってクラッシュ、リタイアに終わった。
ボッタスのマネージメントに携わっているミカ・ハッキネンは、ライコネンが困難な状況に直面していると『Hermes(ヘルメス)』のインタビューで語った。
「いったん物事がうまく回らなくなると、どんどん悪い状況になることも多い」
「私自身、F1のキャリアで似た状況を経験したことがある。どういうわけか、何もかもがうまくいかない感じだった」
■「チームは待っている状態」とベテラン記者
一方、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』紙のベテラン記者ピノ・アリエヴィは、ライコネンが2016年もフェラーリに残留する可能性はわずかながら残っていると書いている。
ただし、「チームは結果を強く求めている」とアリエヴィ。
「もう2年近く待っている状態だ。フェラーリはキミに忠誠心を示し、手助けし、必要なものをすべて与えた。だが、去年フェルナンド・アロンソがいた頃と状況は変わっていないと私は思う」
「確かなことは、オーストリアのような結果では、キミが来年もフェラーリにとどまるのは不可能だということだ。だが、チームは今のところとにかく待っている」
「現在の優先事項はクルマだけ、そして、できるだけ早くメルセデスAMGに追いつくことだ」
「彼なら可能だとわれわれが知っているあのレベルにまでキミが戻れば、ベッテル(チームメート)の隣に残れるだろう。だが、誰もが知っているように、両ドライバーに結果を求めるのがフェラーリだ」