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アロンソ事故、迷宮入り

2015年05月31日(日)11:54 am

F1統治団体FIA(国際自動車連盟)は、ドライバーの健康をテレメトリー(遠隔測定)でチェックしようとしている。

イタリア『Omnicorse(オムニコルセ)』によるとFIAは、各ドライバーの心拍、呼吸数、体温をリアルタイムに計測するテストを今季どこかのレースで行いたい考え。

安全性を旗印に、いずれは「人間テレメトリー」でドライバーの体調管理を行うのがFIAの目論見だ。

「人間テレメトリー」は医療スタッフにとって大きな武器になる。昨年のF1日本GPでジュール・ビアンキ(当時マルシャ)に起きた事故や、2月のF1バルセロナ合同テストでフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)を謎の病院送りにした事故のように、いざというとき、きわめて重要な情報だ。

つい2週間前、アロンソの事故原因は永遠のミステリーとして迷宮入りしそうだと認めたマクラーレン。

「テレメトリーですべてを見た。彼(アロンソ)は問題なかったのだ。ステアリングがロックした衝撃、マシンが壁に衝突した瞬間について彼が語る内容は、すべて目でも確認した」とチームのマネージングディレクター、ジョナサン・ニールはイギリス『Express(エクスプレス)』紙に話す。

「われわれは、その後3週間にわたってFIAと顔をつき合わせ、データを微に入り細に入り確かめた。マシンをバラバラに解体したり、何度となくベンチテストを行ってデータを丹念に調べた。すべてを白日の下にさらしたのだ」

「FIAの対応は見ごとなものだった。彼らの情報をもらう代わりに、われわれの手持ちデータはすべて彼らとシェアした。それでも、何も発見できなかったのだ」とニールは語る。

「フェルナンド(アロンソ)にも気の毒したよ。彼は検査で、まるで針山のような姿をさらしていた。これでもかというぐらい、いろいろな検査を受けてもらった」

「もうこれ以上は調べようがない」とニールはいう。「彼(アロンソ)は完全に自分のペースで走っていた。(何が起きたのか)われわれは誰も分からない。それが現実だ」

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