2015年のフェラーリはちっとも進化していない。これはフラビオ・ブリアトーレの意見だ。
調子を取り戻したかに見えるイタリアの古豪。ところがフェルナンド・アロンソ(現マクラーレン・ホンダ)はそれを待たずにチームを脱退してしまった。そんなアロンソを最近のブリアトーレは、たびたび擁護している。
今もアロンソのマネージメントに関わっているブリアトーレは、次のように話している。「フェラーリが今季ナンバー2のチームになったのは否定しない。事実だからね」
フェラーリの内部事情に詳しいイタリアのジャーナリスト、レオ・トゥリー二のブログでブリアトーレは、フェラーリが著しく進化したというより、他のライバルが「姿を消した」からだと分析する。
「レッドブルは性能が最悪のルノーエンジンを使用している」とブリアトーレ。ウィリアムズは、メルセデスお仕着せのエンジンに足を引っ張られている。(ルイス)ハミルトンや(ニコ)ロズベルグのエンジンとは明らかにレベルが違うではないか」
「その他のチームは後退してしまった。フェラーリは手堅く戦っているが、メルセデスAMGにつけられた差を埋めるに至ってはいない」
「第5戦スペインGPのゴール時、(セバスチャン)ベッテルとメルセデスAMGの差を見てほしい。昨年のアロンソ(当時フェラーリ)と大した違いはないと気づくだろう」
「第6戦モナコGPの予選も同様だ。ベッテル(2015)とアロンソ(2014)のパフォーマンスを比較してみてくれ」とブリアトーレ。
「フェラーリは今年すでに1勝していると主張する人には『おめでとう』をいおう。だがあれはメルセデスAMGの作戦ミスだったのだ。ベッテルがモナコで2位に入った理由と一緒だ」
ブリアトーレによると自分のコメントに「悪意」はなく、ただ「現実」を突きつけただけだそうだ。
最後に、ブリアトーレにバーニー・エクレストンのF1 CEO職を引き継ぐ気はまったくないそうである。
「私の目に映るF1の将来は灰色だな」
「あの変な規則。われわれが耳にするのはエンジニアからドライバーへの指示ばかり。タイヤをセーブしろ、エンジンを労れ、燃料を見ろ、これが新しいミレニアム(千年期)のレースか?」