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アラン・プロスト「現在のF1は複雑過ぎる」

2015年05月13日(水)17:39 pm

かつて4度F1チャンピオンの座に輝いた元F1ドライバーのアラン・プロストが、現在のF1はあまりにも複雑になり過ぎていると主張した。

プロストは、現役時代にはレースに対して非常に知的な取り組み方をしていたことから「教授」というニックネームが与えられていたことでも知られている。

F1の観客動員数やテレビ視聴率が下降線をたどり、スポンサーの獲得も難しくなってきているという背景のもの、現在のF1ルールを見直すべきだとの声も大きい。F1最高責任者のバーニー・エクレストンや、トップチームであるレッドブルも、ルールの見直しは急務だと強く主張している。

■今のF1は複雑過ぎる

かつてマクラーレン時代にはアイルトン・セナとの激しいチーム内バトルを展開したことでも知られるプロストは、オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』に次のように語った。

「今日のF1カーは、少しばかり複雑になり過ぎてしまったのかもしれないね」

だが、60歳となったプロストは、だからといって現在のF1カーの運転が非常に簡単だと考えているわけではないと次のように続けた。

「常に、一番難しいことは最後のコンマ1秒をいかにして削るかということだからね」

「だが、観客の視点から見れば、それも今日では少し変わってきているようだ」

■ファンが「誤った印象」を受けてしまう

プロストは、明らかな問題のひとつが、現在の非常に高度なテクノロジーによるF1カーを操るために、ドライバーたちが無線を通じて多くの情報を受け取っていることだと主張している。それによってドライバーたちの力量に関して「誤った印象」を与えてしまっているようだとプロストは考えている。

さらに、DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)によって、バルセロナ(第5戦スペインGP)でさえ追い抜きが簡単になったことも、誤解を与える例のひとつだとプロストは指摘。

だが、「ドライバーの役割は今でも難しいものなんだ。彼らは非常に多くのことを瞬時に考えなくてはならないんだからね」と語ったプロストは、次のように続けた。

「いくつかのことを変更する必要があるのは確かだ」

「個人的には、エンジンそのものには失望はしていないよ。技術的には素晴らしいものだからね」

■F1には大音響とパワーが必要

フル電動フォーミュラカーによるレースシリーズ「フォーミュラE」に参戦するeダムス・ルノーの共同チーム設立者でもあるプロストは、次のように付け加えた。

「だが、F1ファンとして見た場合、どれだけの燃料がセーブされているかなど重要なことではないんだ。ファンは、大きな音を発生し、最高峰モータースポーツとしてふさわしいパフォーマンスを発揮するエンジンを望んでいるんだよ」

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