スペインのモータースポーツ統括団体であるRFEDA(レアル・フェデラシオン・エスパニョーラ・デ・アウトモビリスモ)の会長を務めるカルロス・グラシアが、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)は今季フェラーリが進歩を遂げることは分かっていたと語った。
2010年にフェラーリに移籍して以来5年間にわたって3度目のF1タイトル獲得を狙ったものの、それがかなわなかったアロンソは、今季から新生マクラーレン・ホンダへと移籍。
だが、ここまでのところマクラーレン・ホンダは中団に埋もれてしまい、いまだに1ポイントも獲得できていない。一方で、アロンソの後任として4度F1王座に輝いた実績を持つセバスチャン・ベッテルを迎え入れたフェラーリは、今季は大きく躍進。第2戦マレーシアGPでベッテルが優勝を果たしたのを始め、メルセデスAMGに次ぐチームとしての地位を確立している。
F1スペインGP(5月10日決勝)を来週末に控え、ガルシアは『Marca(マルカ)』に次のように語った。
「誰もがフェルナンドがマクラーレンへ行ったのは間違いだと言い続けている」
「確かに、あのクルマ(フェラーリ)であればフェルナンドだって優勝できていたと私も思っているよ」
「キミ・ライコネンの昨年のパフォーマンスを考えれば、今年はドライバーではなく、クルマが改善されたということだ」
そう述べたガルシアは、次のように付け加えた。
「フェルナンドも、フェラーリが今年は大きく改善されるだろうことは分かっていたんだ。だが、彼の道はすでに決まっていたのさ。さまざまな状況により、すでにフェラーリでは終わりの時を迎えていたんだ」
それでも、アロンソがフェラーリを離脱するという判断を行ったのは失敗だったと見ている者も多い。
こうした意見に対し、ガルシアは「私は違う見方をしているよ。アロンソは、ファンに刺激を与えるための新たな方法を選択したんだ」と述べている。
そのアロンソは、来週末にバルセロナで行われるホームレースでは、マクラーレン・ホンダが大きな改善を見せるだろうと語っていた。
今季のF1もいよいよヨーロッパに戦いの場を移すことになるが、マクラーレンもホンダも、スペインGP以降大きく改良したスペックのシャシーやエンジンを投入すると言われている。
だが、アロンソは『AS』に対し、次のように語った。
「僕たちが表彰台に上れるなどとは考えないで欲しいな。でも、これまでよりもいい成績が残せることを期待しているよ」