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「我々の目に狂いはなかった」とレッドブル首脳

2015年04月02日(木)18:06 pm

レッドブルのドライバー育成責任者であるヘルムート・マルコが、F1が2016年からスーパーライセンスの発給要件厳格化を決定したについて、それが誤りであったことが証明されたと主張した。

世界的エナジー飲料メーカーであるレッドブルが運営するF1チームは昨年、当時まだ16歳だったマックス・フェルスタッペンと契約を結び、今季ジュニアチームのトロロッソからF1デビューさせることを決定していた。

当初、これが発表されたときには大きな批判を呼び、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)も2016年以降はF1出走に必要なスーパーライセンスの発給要件に年齢条件を加えるなど、これまでよりも厳しい基準で運用することを決定する動きに出た。

■周囲の疑念を打ち消したフェルスタッペン

だが、17歳でF1デビューを飾ったフェルスタッペンは、先週末に行われたF1マレーシアGP(第2戦)で7位に入賞して6ポイントを獲得。FIAの規則が変わらない限り、今後永久に破られることのないであろうF1最年少入賞記録をも打ち立てて見せている。

そればかりではない。マレーシアGP決勝で優勝したフェラーリのセバスチャン・ベッテルに周回遅れにされなかったのは、フェラーリ、メルセデスAMG、ウィリアムズの6台に加え、このフェルスタッペンだけだった。

さらに、今季活躍著しい若手はフェルスタッペンだけではない。同じトロロッソからF1デビューを飾った20歳のカルロス・サインツもここまで2戦連続で入賞を果たしている。

「我々の2人の若いドライバーが未熟だなどという意見が聞かれることはもうないだろう」

■年齢制限は不合理だとマルコ

オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』にそう語ったマルコは、次のように続けた。

「だが、新たなレギュレーションが導入されれば、今後はマックスやカルロスなどのような人材がライセンスを得ることができなくなる。それは悲しいことだ」

「17歳であっても22歳と同じほどの成熟度を持っていたならば、年齢制限のルールに対して疑問を感じるはずだ」

そう語ったマルコは、次のように付け加えた。

「我々は何も乱暴なことをしたわけではない。3.5リッターのフォーミュラ・ルノーや2年落ちのF1カーで彼をテストし、シミュレーター作業にも取り組ませてみた。そのすべてにおいて、彼は最初から戦えるだけの力があることを示していたよ」

■現在は若いうちから才能を伸ばす環境が整っている

サインツと同じ名前の父親であり、伝説的なラリードライバーであるカルロス・サインツもレッドブルが20歳となる自分の息子をうまく成長させてくれていたと認めている。

サインツはまたフェルスタッペンに関してもスペインの『El Confidencial(エル・コンフィデンシアル)』に次のように語った。

「レッドブルは何かやろうとするときに、ばかげたことをやったりはしないよ」

「今は、ドライバーをうまく育てるための道具などもそろっているのは間違いない。だが、それはモータースポーツの世界に限ったことではないし、どんなプロスポーツの世界でも同じだよ」

「子供たちはかなり小さいときから始めるし、これによって若いうちに成熟することができるんだ。それが21世紀のスポーツが以前と異なる最大の点だろうね」とサインツは付け加えた。

■もう少し様子をみようとハッキネン

かつてマクラーレンで2度F1チャンピオンに輝いた元F1ドライバーのミカ・ハッキネンは、マレーシアGPの決勝結果を受けて次のように語った。

「僕も、彼(フェルスタッペン)はF1には若すぎると考えていた者の1人だった」

「彼がクルマを運転できることには疑いを持っていなかったが、彼のような若いドライバーがF1にすべてうまく対処できるかどうかは疑問に感じていたんだ」

「今は、17歳でもそれができるというのは本当かもしれないと思っているよ」

『Hermes(エルメス)』のコラムの中でそう語ったハッキネンは、次のように付け加えている。

「だけど、まだ2レースが終わったばかりだから、判断するにはまだ早すぎるよ」

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