先週末のF1マレーシアGP(第2戦)においてフェラーリが2013年のスペインGP以来となる勝利をあげたことを受け、前フェラーリ会長であるルカ・ディ・モンテゼモーロが、その陰には以前の首脳部の貢献があったことを忘れてはならないと語った。
【結果】F1マレーシアGP決勝の順位、タイム差、周回数、獲得ポイント
ドライバーズタイトルは2007年、コンストラクターズタイトルについては2008年を最後に、F1タイトルから遠ざかっている名門フェラーリ。2014年にはこのスランプからの脱却を目指して、モンテゼモーロを始め、2度にわたるチーム代表の交代、主要技術陣の刷新といった改革に取り組んでいた。
そしてドライバーについても、絶対的ナンバー1ドライバーであったフェルナンド・アロンソに替え、レッドブルから4度F1チャンピオンに輝いたセバスチャン・ベッテルを招き入れていた。
「すごくうれしいよ」
現在はイタリアのアリタリア航空の経営に携わる67歳のモンテゼモーロはそう語ると、「これほど早くチームが勝てるとは思っていなかったからね」と付け加えた。
だが、モンテゼモーロは、今回の優勝は、自分の後任としてフェラーリ会長となったセルジオ・マルキオンネや、新チーム代表のマウリツィオ・アリバベーネ、さらには実際にクルマを操ったベッテルだけのおかげではないと主張している。
「これはハードワークが報いられたものだ。今年のクルマの開発がマラネロ(フェラーリ本部)で始まったのは2014年の2月のことだった。それを、現在スクーデリア(フェラーリ)を運営している者たちが引き継いだのだ」
モンテゼモーロはそう語ると、次のように付け加えた。
「今回の勝利は、おそらくはメルセデスAMGが小さなミスを犯してくれたことに助けられたものでもあるだろう。だが、昨年このクルマやエンジンを計画した者全員の手柄でもあるんだ」