先週末のF1マレーシアGP決勝では、絶対的に有利と思われていたメルセデスAMGを、フェラーリ移籍2戦目のセバスチャン・ベッテルが破るという意外な結果に終わった。
【結果】F1マレーシアGP決勝の順位、タイム差、周回数、獲得ポイント
さらに、キミ・ライコネンもタイヤのバーストによってレース序盤には最後尾にまで沈んだものの、そこからなんと4位にまでばん回を遂げるなど、フェラーリの強さが強く印象づけられるレースとなっていた。
マレーシアでは週末を通じて路面温度が非常に高くなっていたが、そうしたコンディションのもとでタイヤを一番うまく管理できていたのがフェラーリだったことは明らかだ。ライコネンも、今回のマレーシアのコンディションが自分たちのクルマに合っていたようだとレース後のコメントで認めている。
今後、より普通のコンディションで行われるほかのレースにおいては、フェラーリがメルセデスAMGと互角以上の戦いができるチャンスはそれほど多くはないだろうと考える者も少なくない。
2013年までフェラーリに所属していたウィリアムズのフェリペ・マッサも、フェラーリがメルセデスAMGとの差を詰めることができたとよろこぶのはまだ早いと考えていることをほのめかしている。
「メルセデスAMGのほうが速いクルマを持っている。だけど、フェラーリのほうがタイヤをうまく扱える」
「それがマレーシアでのカギとなっていたんだ」
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』にそう語ったマッサだが、今シーズンにおいてもうひとつの重要なカギとなっているのが、昨シーズンに比べるとフェラーリのパワーユニットが大きな進歩を遂げたことだと考えている。
マレーシアGP決勝では、メルセデスエンジンを搭載するウィリアムズFW37で6位となったマッサは、次のように語った。
「現時点では、僕たちは昨年よりもパワーが増えたとは感じていない」
「だけど、ザウバーを見ても分かるように、フェラーリはものすごく大きな進歩を遂げたよ」とマッサは付け加えた。