フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)の健康状態について憶測が止まない。マクラーレンは、わざと話題から距離を置いているかのような態度だ。
アロンソの事故は22日(日)、前回のバルセロナF1合同テスト最終日に起きた。後ろを走っていて目撃したセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)は、アロンソが制御を乱すさまが「変だった」と発言、うわさに火を点けた。
いったいあの事故は何だったのだ。憶測が飛び交う中、ベッテルは27日(金)、ただ単に強風がアロンソからマシンの制御を奪っただけかもしれないといい出した。かねてマクラーレンが主張していた内容である。
「あの日はとても風が強かった」と、最終テストが行われているバルセロナで語ったベッテル。
「実は何が起きたかなんて、僕には分からない。彼の後ろを走行していたのは確かだが、事故の様子を把握するほど近くはなかった。目撃したのは、彼が壁に当った最後の様子だよ」
この事故でアロンソは意識を失い、4日間を病院で過ごすはめになった。
4日もの入院。アロンソは「無傷」とマクラーレンが言明したにも関わらず運転は許されない事実。もしや、アロンソはクラッシュの前に意識を無くしていたのではないか。そのように、マスコミに受け止められても仕方のないところだ。
対するマクラーレンは、事故に関しての質問はいっさい拒否の姿勢である。
「(フェルナンド)アロンソの健康状態が取りざたされているが、マクラーレンから率先して話すことではないし、話すべきでもない。彼の健康管理は、そういった業務に携わる人々の手に委ねられている。すなわち、医者だ」とチーム広報。
「唯一われわれにいえるのは、彼(アロンソ)は順調に回復している。体調はいずれ完全に戻ると願っているし、そうなるはずだ」
「マスコミが情報にハングリーなのは理解できるが、答えようのない質問をF1エンジニアにされても困る。返答は医者に委ねようじゃないか」