F1イタリアGPの将来に、相変わらず一抹の不安がつきまとっている。
ケチのつけ始めはバーニー・エクレストンだ。現在の契約条件を「最悪」とこき下ろしたうえ、2016年を最後に、F1はモンツァに「バイバイする」といい切ったのだ。
さらにその後、財政再建を目的とする通称「安定法」がイタリア国会を通過、今まで免除されていた2,000万ユーロ(約27億円)の税金がモンツァに重くのしかかることも判明した。
イタリアGP主催者でモンツァ・サーキットを経営するSias(Società Incremento Automobilismo e Sport:シアス)社長のフランチェスコ・フェッリは当時、マスコミに向けて次のように発言した。「バーニー・エクレストンとの付合いがあろうがなかろうが、2017年は嫌でもやってくる」
とはいうものの、レースを救おうと今もあらゆる努力が重ねられている。イタリア『Agenzia Giornalistica Italia(AGI通信)』によると、モータースポーツ統括団体Automobile Club d'Italia(イタリア自動車クラブ)のアンジェロ・スティッキ・ダミアーニ会長は24日(火)、ある表彰式の席上、次のように語った。
「モンツァはF1最古のサーキットだ。その記録を失うわけにはいかない」
「事情は複雑でやっかいだ。間違いは許されない」
「2017年から2020年まで、モンツァにイタリアGPを留めておくのがわれわれの目標だ。これに到達する手立てを探るべく、協力して仕事にあたらねばならない」