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シューマッハ、涙で家族に反応

2015年01月01日(木)8:36 am

悪夢のスキー事故から丸一年、ミハエル・シューマッハは家族の問いかけに涙で反応するようになった。イタリア『Autosprint(オートスプリント)』誌が報じたものだ。

シューマッハの現状については、テスト中の事故で半身不随となった元F1ドライバーのフィリップ・ストレイフがしばしば発言、会話はできないが「彼(シューマッハ)に近い人間の存在に気づくようになった」などと話しては、シューマッハのマネージャーや担当医師からひんしゅくを買っている。

もともと公式な情報が少ない所為もある。2013年12月に事故が起きて以来、漏れ伝わるのは伝聞ばかりだ。

だが『Autosprint(オートスプリント)』誌の編集チーフ、アルベルト・サバティーニはいう。F1でもっとも偉大なレーシングドライバーの健康と将来は「すべての者にとって関心事」だと。

サバティーニによれば、今回の情報は「なるべく客観的に」集められたもので、「シューマッハを知り、最近、彼にも会って医学的な症状を理解した人物」から得た「信頼を置けて、裏も取れた情報」だという。

シューマッハは「非常にゆっくりとしたスピードで回復している」とした上で、サバティーニは次のように述べる。「よい知らせといえば、マイケル(シューマッハ)はもはやベッドに横たわっていない」

「筋肉の萎縮(いしゅく)を避ける目的で理学療法を受ける以外は、自宅の窓際に置かれた椅子に腰掛けている。目の前には雪をいただくスイス・アルプスの連峰と、ジュネーブ湖畔の景色が広がっているのだ」

「マイケルは目を見開いている」とサバティーニ。「だが、時に視線はうつろだ」

「最近は、見慣れた家族の顔を見分けられるようになった。ところが、会話は成り立たない。彼が話さないからだ。それに、四肢の動きも自由にとれない」

「外部からの刺激には反応するが、今のところ身近な人物の声に視線を送るぐらいだ」

「12月28日(日)付の『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』紙でジョルジオ・テルッツィ記者は、時にマイケルが涙を流すといっている。よく記事にしてくれた。素晴らしい。子どもたち(一男一女)やコリーナ夫人の声を聴いて涙する」

「すなわち彼は感情表現ができるのだ。脳が活動している証拠である。強烈な個性の持ち主だった彼が今、見せられる感情といったら、涙するのみだ。だが、動かぬ身体に閉じ込められているとしても、彼は生きていて、物ごとを理解している印に他ならない」

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