昨年末のミハエル・シューマッハのスキー事故からちょうど1年が経過した。そのシューマッハの事故が起きたスキー場の取締役が、その事故に関しては自分たちに責任はなかったとあらためて主張した。
7度F1チャンピオンに輝いた伝説的元F1ドライバーのシューマッハは、2013年12月29日にフランスの有名なリゾート地であるメリベルでスキーを楽しんでいたときに転倒し、雪に覆われた岩に頭をぶつけてしまった。以後、シューマッハは長期にわたるこん睡状態に陥ることとなった。
あれからちょうど1年を迎えたことで、ドイツの『Bild Zeitung(ビルト・ツァイトゥング)』紙の記者があらためて事故現場へと赴いた。
同紙のニコラ・プール記者は、29日(月)にメリベルから「ミハエル・シューマッハの件はいまだに課題として残っています」と伝え、次のように続けた。
「スキーヤーやスノーボーダーが新雪の下に隠された岩に近づけないようにするためのフェンスはありません」
「滑った跡を見ると、今朝だけでも少なくとも10人のスキーヤーたちがここを滑ったことが分かります」
このスキーリゾートは、アルピナという会社によって運営が行われている。同社の取締役であるジャン-ルイ・レジェ-マテは、「ミハエル・シューマッハに起こったことはずいぶん昔の話だし、そのことに関して我々の落ち度はなかった」と語り、次のように続けた。
「あの事故は、印が施されたゲレンデの外で起こったものだ。どうして我々がそこを閉鎖したりする必要があるというんだい?」
「あそこではあれ以来何の事故も起きてはいないよ」