FIA(国際自動車連盟)が公表した2015年の暫定エントリーリストにはケータハムとマノー(マルシャ)の名前があり11チームになっているが、さらにチームが減る可能性が指摘されている。
ケータハムは管財人の管理下に置かれている状態だが、来年復活する可能性は残っていると言われている。
しかし、マルシャの資産とファクトリーは債権返済のためすでに売却済みだ。それでも負債はまだ残っており、例えばエンジンサプライヤーのフェラーリに2500万ドル(約30億円)、技術提携先のマクラーレンに1100万ドル(約13億円)の支払いが必要だとF1ビジネス記者のクリスチャン・シルトが『Telegraph(テレグラフ)』で伝えている。
またシルトによると、マルシャが2015年に参戦する見込みはないと管財人であるジェフ・ローリーが認めたという。
しかし、ケータハムとマルシャに続いてほかにも破たんするチームが出る可能性がある。暫定エントリーリストでは、ロータスに未確定であることを示すアスタリスク(*)が付いていた。
参戦できないチームが3つになった場合、2015年のF1は8チーム16台で戦われることになる。
F1は2014年からV6ターボエンジンに変わってコストが増加したが、その影響は出始めたところであり、今後については予断を許さない。一方、トップチームで構成されるストラテジーグループの会合が最近持たれたが、有効な対策はまとまらなかった。
『Times(タイムズ)』の記者ケビン・イーソンは、ある関係者がこう話していたと伝えている。
「(クリスマスだと)お祭り気分を味わっている場合じゃない」
「背水の陣という状態でこのクリスマスを迎えている人たちがいるというのに、何かできる人もしようとする人もいないようだ」
フォース・インディアの副チーム代表であるボブ・ファーンリーは、小規模チームが破たんの危機にあることは1年前から警告してきたと話し、次のように批判している。
「今話しているのは(小規模チームではなく)、予算が1億5500万ドル(約186億円)以上で、350人以上のスタッフを抱えているような規模のチームのことだ」
「同じ警告の元でまた新たな年を迎えようとしている。だが、今何が起きているのか、いかに差し迫った状態になっているのか、理解している者は誰一人としていないようだ。沈みつつあるタイタニック号でデッキチェアを並べ直している船員のようなものだよ」