とにかく忙しかった。ロータスから移籍してきたエリック・ブーリエ、マクラーレン一年めの感想である。
英ウォーキングのチームでスポーティングディレクターの肩書を得たフランス人、ブーリエは、組織を切り盛りしながら来る2015年のホンダ・ワークス新時代に備えた。
「よく働いた一年だった」と、フランスの自動車雑誌『Auto Hebdo(オート・エブド)』に語ったブーリエ。
「技術陣の20パーセントを入れ替えたのだ。F1チームだけに、これはハンパな数字ではない」
マクラーレンは、ホンダが来る前に過去数年の過ちを検証する必要があったとブーリエはいう。
「なぜチームは順位を落としたか、その理由を知るのが重要だった」と話すブーリエ。「たとえ今もモノや金に恵まれ、もっとも優秀なスタッフを抱えるチームであってもね」
「文化的にまったく異なるイギリスと日本の混成チームをいかに組織するか、その最良なソリューションを探すのが着任して最初の仕事だった」
■バトンの反応
4日(木)、マクラーレンはまだ忙しくしていた。2015年にフェルナンド・アロンソのチームメートとなるドライバーを決めるべく取締役たちが集まったのだ。
2014年にマクラーレンで走ったドライバーはジェンソン・バトンとケビン・マグヌッセンの二人。対して空きシートはひとつだ。当然ながら一人は弾かれる。
この日、チームスポンサーのジョニー・ウォーカー主催イベントに出席したバトンは、二人のうちどちらが選にもれるかまったく見当もつかないといった様子だった。
「今日はケビンとイベントに出ている。彼との会話はなかなか興味深かったよ」とバトンは『Sky(スカイ)』に語る。
「決定はチームの重役会次第だ。どっちに転ぼうが彼らの決断を尊重する」とバトンはいう。
「たとえどんな結果でも、早く知りたいね」