マクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエは、25日と26日の2日間にわたって行われたF1公式シーズン後テストを終えてアブダビを離れる前に、スペインのテレビ局『Movistar(モビスター)』に対し、「慌てる理由などない」と語った。
今季型F1カーを改造し、ホンダエンジンを搭載して初めての公式テストに臨んだマクラーレンだったが、トラブルにより2日間を通じてわずか数周しかコース上での走行ができず、ついにタイム計測を一度も行うことができないまま終えることとなった。
だが、ホンダのF1プロジェクト責任者である新井康久もブーリエ同様、今後に向けての心配はしていないと『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように主張した。
「前向きな点は、基本的にすべてが本来そうあるべき形で機能することが分かったことだ。エネルギー回生はうまくいっている。問題が起こったのは電気系だったんだ」
「だが、エンジンそのものはいいと言っておくよ」
そう語った新井は、次のように付け加えた。
「こういうパワーユニットはものすごく複雑なんだ。何がまずかったのか、その原因を詳細に調べる必要がある。だが、そういう問題を解決するのがエンジニアの仕事だからね」
ホンダエンジンが次にサーキット上での走行を行うのは、来年2月にスペインのヘレスで行われる公式シーズン前テストになる。そしてその数週間後には、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)によって2015年のエンジン開発が凍結されてしまうことになる。
新井は次のように続けた。
「我々は、宿題は無事に終えたと思っているし、ハードウエアは正常だ。オーストラリア(2015年開幕戦/3月15日決勝)まで4か月もあるし、シーズンに備えるには十分だ」
「メルボルンではグリッドのいい位置につけることを目指していくよ」
『Speedweek(スピードウィーク)』は、2月の公式テスト前にマクラーレン・ホンダが再び宣伝活動名目でサーキット走行を行う可能性もあると書いている。