カルロス・サインツJr.が、レッドブルは自分に来季F1にデビューするチャンスを与えてくれるべきだと主張した。
レッドブルの育成ドライバーであり、F1の下位カテゴリーの中では評価の高いフォーミュラ・ルノー3.5シリーズで今季のチャンピオンに輝いた20歳のサインツJr.は、当初2015年にはトロロッソからF1デビューを果たす可能性が高いと考えられていた。
だが、レッドブルは今季初めてF3でフォーミュラカーレースを始めたばかりの17歳のマックス・フェルスタッペンに来季のトロロッソのシートを与えることを決定。いったんは来季のF1デビューのチャンスは消えたかと思われた。
だが、F1日本GP(第15戦)が行われた鈴鹿で、4年連続F1チャンピオンのセバスチャン・ベッテルが今季限りでレッドブルを去ることが発表され、本来は来季フェルスタッペンのチームメートとなるはずだったダニール・クビアト(トロロッソ)が来季はレッドブルへ昇格することも明らかとなった。
これにより、再び来季トロロッソのシート獲得の望みが出てきたサインツJr.だが、チームでは来季2名のドライバーがいずれも新人となることを懸念し、経験のあるジャン-エリック・ベルニュをもう1シーズン残留させる方向に傾いているとされている。
伝説的なラリードライバーであるカルロス・サインツを父に持つサインツJr.は、「辛抱強くレッドブルの決定を待つ」と語ってはいたものの、やはり落ち着かない日々が続いていることは間違いない。
「僕にはシートを獲得する資格があると思うんだ」
母国スペインの『Marca(マルカ)』にそう語ったサインツJr.は、次のように続けた。
「そして、あのレベルのシートだけに、少しばかり悩ましいね」
「マックス(フェルスタッペン)は選手権(ヨーロッパF3)で3位だったし、勝ったのはほかのルーキーだった」
その、“ほかのルーキー”とは18歳のフランス人ドライバー、エステバン・オコンのことだ。オコンはF3タイトル獲得のご褒美として先週バレンシアでロータスのF1カーでのテストを行うチャンスを与えられた。ロータスによればその走りは「群を抜いて素晴らしかった」という。
「僕はそれ以上のレベルだよ」とサインツJr.は続けた。
「僕は(フォーミュラ・ルノー3.5シリーズにおいて)過去最年少のチャンピオンだし、勝利数やファステストラップの数も過去最高だった。もしフェルスタッペンがあの(トロロッソの)シートにふさわしいのであれば、僕のほうがさらにもっとふさわしいはずだよ」