今週末のF1日本GP(1日決勝)の金曜フリー走行1回目に史上最年少の17歳でF1デビューを飾ることになったオランダ人ドライバーのマックス・フェルスタッペンだが、その父親であり、自身もかつてF1で活躍していたヨス・フェルスタッペンが、息子の両肩にのしかかるプレッシャーを和らげようとする動きに出た。
フェルスタッペンは来季、トロロッソのレースドライバーとしてフル参戦が予定されており、今回の鈴鹿でのフリー走行出走はそのための準備の一環としてのものだ。
だが、史上最年少F1デビューということで、否が応にも注目は集まる。しかも、最近レッドブルのドライバー育成責任者であるヘルムート・マルコが、マックスは偉大な元F1チャンピオンであるアイルトン・セナに比肩するドライバーになるだろうと語ったことで、周囲の興味もさらに強いものとなっている。
すでに日本に入っているヨスは、息子にのしかかる大きなプレッシャーを取り除こうと、次のように語った。
「モータースポーツ界のすべての目がマックスの上に注がれている。でも、彼(マックス)は気楽に臨むべきだし、すぐに限界に挑戦するような走りなどしてはならないんだ」
自らもF1キャリア通算107レースに出走した経験を持つヨスは、有名な鈴鹿サーキットの難しさもよく知っている。
マックスも、「僕の父は何度も鈴鹿でレースをしたことがあるし、最初のサーキットとしては楽じゃないぞと言われたよ」とコメントしている。
かつて3度F1チャンピオンに輝いた元F1ドライバーのジャッキー・スチュワートも、マックスは「スーパースター」になれるだけの可能性を秘めているとしつつも、今回のフリー走行での走りに過度の期待をしてはならないと次のように語っている。
「マックスが金曜日に世界をひっくり返すようなことをしてみせると期待すべきではないよ」
『De Telegraaf(テレグラーフ)』にそう語ったスチュワートは、次のように続けた。
「ラップタイムは重要ではないんだ。マックスにとっては、周回を重ねることのほうが大切だからね」
「マックスは、初めてのクルマを運転することになる。これは(少し前にテスト走行を行った)2012年型車とは非常に違うものだ。それに、最初に走るのが鈴鹿だからね。これは楽な仕事ではないよ」