先週末のF1第14戦シンガポールGPで印象的な走りを見せた、ジャン-エリック・ベルニュ(トロロッソ)。彼は、あのレースが他チームの目に留まってくれればと願っている。
十代の有望株マックス・フェルスタッペンがレッドブルと契約、姉妹チームのトロロッソ入りを決めた影響で、ベルニュは今季限りでチームを去ることになった。
2014年は新入りチームメートのダニール・クビアトが注目をさらった形で、あいにくベルニュの走りは目立たない。ところがシンガポールでは周囲のライバル勢を圧倒、みごとな走りで6位に入賞した。
トロロッソのホームページにも、大きく「Vergne Va Va Voom!(行け!ベルニュ)」の見出しが踊っている。
「ワオ!これはビックリだ!」と、チームは次のようにレースレポートを書き綴る。「ジャン-エリック・ベルニュは、彼のF1キャリアで最高の走りをやってのけたのだ」
フランスの自動車専門誌『Auto Hebdo(オート・エブド)』によると、21日(日)にシンガポールGP決勝を走り終えた彼は、トロロッソ以外のチームにもアピールできたらと、次のように語った。
「いいマシンを手にしたときこそ自分の実力を示さないとね。今日はうまく行った」
「僕のポテンシャルを見せられたと思う。できることはすべてやったよ。これで状況が変わればいいんだけど」
「来季はいいチームに入れるよう、祈るような気持ちだ。ほんとうにそれを願っている」
イタリア『Autosprint(オートスプリント)』誌は、トロ・ロッソがシンガポール用に新設計のノーズを計画していたと伝えている。ところがFIA(国際自動車連盟)の耐衝撃テストで問題が生じ、STR9への装着は見送られたのだ。