アラン・プロストは、2015年に必ずやルノーは逆襲を果たすと確信している。
エンジンとエネルギー回生システムをひとくくりにした「パワーユニット」の新規則が導入された今季、F1に参戦する三つのエンジンメーカーのうち、メルセデスがルノーとフェラーリを圧倒している。
これに対してフェラーリは、いわゆる「エンジン開発凍結」の規則を緩めるようFIA(国際自動車連盟)に働きかけている。FIAのホモロゲーション(公認審査)終了後は、経費、信頼性、安全上の理由がないかぎりエンジンの大部分を改良してはならないとのルールだ。
しかしF1で四度の世界王者となった伝説的ドライバーでルノーの国際親善大使を務めるプロストは、現行規則のもと2015年に大きな進歩を遂げるのはルノーとみている。
「ルノー・スポールの人たちと話をすると、彼らはパワーユニット改良のチャンスについて口にする。そのうち、すべてうまく行くよ」と、プロストはロシアの情報ウェブサイト『f1news.ru』に話す。
ホモロゲーション制が導入されている現在、パワーユニットのうち各エンジン・パーツは、「トークン(しるし)」という名のもと区別がされている。ルノーもフェラーリも2015年は理論上、エンジン一機につき48%のトークンを改良できるのだ。
「もちろん、(規則で定められた)規制はあまり厳しくすべきでない」と、プロスト。「さもないと、すべてを最初に正しく行ったメーカーが永遠に勝ち続けてしまうからだ」
「(F1で)そんなものは誰も欲していない」
「エンジンをほどほどに改良するのは可能なようだが、状況は今後どうなるか、見守らねばならない」とプロストは話していた。