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騒動の火消しに躍起、メルセデスAMG首脳

2014年08月29日(金)7:11 am

F1世界タイトルをかけてチームメート同士で激しい闘いを繰り広げているルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグの頭を冷やそうと、メルセデスAMGが躍起になっている。

ドイツ『Bild(ビルト)』紙は、第12戦ベルギーGPで接触を起こしたふたりが27日(水)、ドイツでスポンサー主催のイベントに出席したところ、どちらも互いの存在をほとんど無視していたと伝えている。

24日(日)の修羅場から数日、両名ともマスコミを通じて口撃を繰り返しているが、チーム運営側から論争を控えるよう指導されたようだ。

「ふたりは冷静になるべきだと思う。トト・ヴォルフ、パディ・ロウ、それに私も同じ意見だ」と、チーム会長のニキ・ラウダは語った。

「どちらかのひとことに、必ずもう一方が反応する。彼らにも責任があることは分かっているはずだ」とラウダは話す。

スパ・フランコルシャンで起きた衝突は、今もF1で話題の中心だ。ハミルトンはロズベルグがわざとぶつけたと非難している。再審査を求める声もあるが、FIA(国際自動車連盟)はこれをはねつけている。

F1は毎戦、元F1ドライバーを審査委員のひとりに指名するが、ベルギーGPに派遣されたのはエマニュエル・ピッロだった。イタリア『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』紙上で彼は、事故発生当時、審査委員たちの反応に言及。クラッシュの調査は必要なしと決定するまで要した時間は、わずか「10秒」だったとしている。

「(接触には)なんの意図もなかった」と、ピッロ。「たぶんロズベルグは、よしやってやれと思ったのだろう。だが、結局いちばんの問題はチーム内で起こったことにある」

4度のF1世界タイトルを獲得した超ビッグネームのアラン・プロストも、ベルギーGP決勝2周めのハプニングは「レース中の事故」だとしている。

「コックピットに座ると、どんな大きなフロントウィンも見えない。あんな接触は毎週末、2回か3回は目にするよ」とプロスト。

「ルイスはあれ以上のスペースを空けるのを嫌がった。ニコもコースアウトは避けたい。それに、少し状況判断を誤ったかもしれない」

「でも、あの接触はわざとじゃない。自分のマシンを痛める可能性がより高いからだ」

「確かにルイスにとって接触の影響は深刻なものだったが、それでもあれはレース中の事故だ。それをマスコミがあれこれ書き立て、ファンが騒ぎ、おまけにチームまで浮足立ってしまった」

昨年F1から身を引くまでチームメートのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)とし烈な戦いを展開したマーク・ウェバーは、このゴタゴタが間違いなく来週末のF1第13戦イタリアGPに持ち越されるとの意見だ。

「ドライバーのふたりはモンツァでマスコミのえじきになるね」と、彼はオーストリア『Servus TV(セアヴスTV)』に話す。

「ことの起こりからてん末までが蒸し返され、彼らにとって仕事に集中するのは容易なことではない」

「彼らはただ相手だけを意識する。きっと互いにF1コンストラクターズ世界選手権なんてお構いなしさ」

「だがメルセデスAMGはこの論争に終止符を打ち、きっと両タイトルを手にするだろう」との、ウェバーの予想だ。

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