ダニエル・リカルド(レッドブル)は、2014年のチャンピオン争いに加わる意欲を示している。
【結果】F1第12戦ベルギーGP決勝の順位、タイム差、周回数
F1第12戦ベルギーGPでは、圧倒的な強さを誇るメルセデスAMGのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグが接触。リカルドはトップに立つと終始独走で今季3勝目を挙げた。
ドライバーズランキング2位のハミルトンがリタイアし、リカルドはハミルトンとのポイント差を35ポイントに縮めている。
「ダニエルはニコよりたった1勝少ないだけだ。素晴らしいよ」とレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーもリカルドを手放しで称えている。
リカルドはランキングトップのロズベルグに対してはまだ64ポイントの差をつけられている。しかし、最終戦アブダビGP(11月23日決勝)では、ポイントが2倍になるルールがあるため、優勝すると50ポイント獲得できる。
■ストレートでも強さを見せたレッドブル
長いストレートのあるスパ・フランコルシャン・サーキットでは、エンジンパワーの劣るレッドブルは圧倒的に不利と見られていたが、決勝ではレッドブルもストレートでスピードがあるところを見せた。
「テレビでもリアウイングがかなりすっきりしているのが見て取れたんじゃないかな。ほとんどなかったよね」とリカルド。
「でも、ここにはいいパッケージだ。モンツァ(イタリアGP/9月7日決勝)ではウイングをもっと小さくできるか、そのうち分かるよ!」
「モンツァが僕たちにとってやっかいなのは分かっている。でも、ここに持ち込んだパッケージはかなり戦える。そのあとのシンガポール(9月21日決勝)と鈴鹿(10月5日決勝)は僕たちに結構有利だと思う」
リカルドもチャンピオン獲得が簡単でないことは認めているが、それでもトライするとやる気を見せている。
「50ポイント差以内でアブダビを迎えられたら、計算上はまだ可能性があるんだ。僕たちは戦い続けるよ」
■4連覇チャンピオンのベッテルを抑える活躍
リカルドにとってさらにボーナスは、チームメートである現チャンピオンのセバスチャン・ベッテルを上回る成績を出していることだ。
「今までこんなに楽しんでいたことはないよ」とリカルドは語る。
「レースを迎えるごとに、もっともっと楽しくなる」
「チーム内のバトルも、すごくうまくいっていると言っていいんじゃないかな。チームもすごく満足していると思うし、僕も満足だ。素晴らしい状況だよ」
■逆転チャンピオンの可能性には否定的な意見も
元F1ドライバーのマルク・スレールは、リカルドのタイトル獲得が不可能でないことは認めながらも、メルセデスAMGの強さが揺らぐことはないだろうと話す。
「そうなったら驚きだし、まず想像もできないね」
「もちろん、こんな調子で続いたとして、最終戦のポイントのことを考えれば、可能性はある。だが、そうなるとは思わない」
「またメルセデスAMGが明らかに支配するレースがあるだろう。終始トップを独走するようなレースがね」