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「マックス・フェルスタッペンは飛び抜けている」とゲルハルト・ベルガー

2014年08月21日(木)17:02 pm

約1か月近くの夏休みを終え、いよいよ今週末のベルギーGP(24日決勝)から今季のF1も実質的な後半戦に突入する。そのベルギーGPが開催されるスパ・フランコルシャンで最も大きな話題となるであろうと考えられているのが、まだ運転免許の取得もできない16歳の“子供”に過ぎないマックス・フェルスタッペンのことだろう。

フェルスタッペンのマネジャーであるレイモンド・フェルミューレンはドイツの『Bild(ビルト)』紙に次のように語った。

「彼はベルギーに住んでいるから、18歳の誕生日の6か月前からしか(免許取得の)練習を始めることができないんだ」

今年の9月30日に17歳の誕生日を迎えるフェルスタッペンは、来年F1史上最年少ドライバーとしてトロロッソからデビューを飾ることが明らかとなっている。

だが、元F1ドライバーである父ヨスと、優秀な女性カートドライバーであったソフィー・クンペンとの間に生まれたフェルスタッペンは動じてなどいない。現在ランキング2番手につけているF3選手権を3位以内で終えることができれば、たとえ運転免許は取れなくとも、F1出走に必要なスーパーライセンスの取得はほぼ確実となる。

「これまでで最大のステップはカートからF3へと昇格したときだと思っている。F3からF1へはそれほど大きな差ではないと思っているんだ」

今週、『BBC』にそう語ったフェルスタッペンは次のように続けた。

「クルマは本当に安全なんだ。F1カーでのレースより、大きな街で自転車を乗り回すことのほうがもっと危険だと思うよ」

さらに、フェルスタッペンはオランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』に次のように語った。

「最もうまく適応しなくてはならないのはF1中心の生活になることに対してだろうね。注目を浴びることやあらゆる課題に対応すること、そして世界中を旅して回ることなどにね」

「僕はこれまで緊張したり、あがってしまったりしたことは一度もないんだ。そしてこれからもそうさ」

フェルスタッペン自身は不安を抱えた様子はないものの、彼の年齢や経験不足に対して不安を覚えるライバルドライバーたちもいるだろう。

イギリスのF1解説者であるトニー・ジャーディンは次のように語っている。

「経験豊かなドライバーたちはそれをどう思うだろうかって? 彼らにそれを聞くべきじゃないね。なぜなら彼らはそれを好ましく思わないだろうからね」

だが、フェルスタッペン自身に物おじなどない。

「みんなテレビで見たことがあるだけのドライバーだし、そのうち何人かは父が一緒にレースをしていたこともあるんだ」

そう語ったフェルスタッペンは次のように付け加えた。

「ドライバーミーティングでは、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)に対して“すみませんが、席を譲っていただけませんか?”と言うだろうと思っている。でも、ひとたびクルマに乗れば、誰のことも恐れはしないよ」

フェルスタッペンがF1デビューを果たすことになるトロロッソは今年も10代のドライバーであるダニール・クビアトをデビューさせていた。そのクビアトはいまやF1の新星だとみなされている。

「僕の年齢に対して意見を言うのは自由さ。もちろん、もっと経験があるにこしたことはないだろう。でも経験はクルマを運転することからしか得られないんだ」とフェルスタッペン。

「レッドブルとトロロッソではたくさんの人々が僕を手助けしてくれることになるしね」

元F1ドライバーで、現在はやはりテレビ解説者を務めるジョン・ワトソンは、新時代のF1カーはフェルスタッペンにとっては運転もしやすく、かつてないほど安全な状況でレースができるだろうと『Mirror(ミラー)』に次のように語っている。

「年齢は、もはや我々の世代のときほど重要な問題じゃないだろう」

「才能のある子供たちをシミュレーターに乗せることで、技術的な面での才能を磨くことを支援することができるしね」

さらに、かつての名F1ドライバーであるゲルハルト・ベルガーも、フェルスタッペンはこれまでの若手とは格が違うと考えているようだ。

「カートからそのままF3にステップアップしてそこでもすぐにトップ争いができるなんて、これまで見たこともなかったよ」

現在はモータースポーツの統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のジュニアシリーズ責任者でもあるベルガーは、『Auto Bild(アウト・ビルト)』に次のように付け加えた。

「マックスは飛び抜けているよ」

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