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来季F1復帰のホンダ、目指すは勝利のみ

2014年07月27日(日)18:08 pm

2015年F1復帰の準備に忙しいホンダ。目標は優勝以外にない。

現在F1でしのぎを削っているメルセデス・ベンツ、フェラーリ、ルノーの3メーカーはいずれも、最先端のターボV6エンジン開発費用を自ら負担する代わりに、数百万ユーロの値段でカスタマーチームにユニットを販売している。

ところが日本のホンダだけは、マクラーレンとの単独ワークス契約に全勢力を傾ける。

ドイツ『Speedweek(スピードウィーク)』とのインタビューでカスタマー供給の可能性について質問された本田技研研究所の新井康久専務は、次のように答えている。「私たちは検討していません」

「今は2015年シーズン(F1)復帰だけに集中したいからです」

ホンダがいちばん最近、取り組んだF1プロジェクトは成功しなかった。スポンサーを付けず、「アース・ドリームス」のカラーに塗った自社製マシンで戦った2008年だ。この年ホンダは全11チーム中、F1コンストラクターズ世界選手権9位の成績に終わっている。

「あの年とは比べられません」と、新井専務。「2015年、私たちは大きく異なるアプローチで臨みます。何よりもまず、私たちはもう自前でマシンを作りません」

2015年の目標をきかれると、新井専務はこう答えた。「グランプリでマクラーレンと勝利を上げることです。今季彼らと手を組んだのは、そのためです。歴史を打ち立てたいのです」

マクラーレン・ホンダでほぼ完ぺきなシーズンを展開した1988年を頂点に数々のタイトルを獲得した1980年代と90年代のように、エンジン供給メーカーとしての栄光を取り戻したいのは明らかだ。

「どのレースでもポイントを上げるつもりです。優勝もです」と、新井専務。

同氏も認めるようにF1復帰のきっかけは、小柄なターボエンジンにエネルギー回生システムを組み合わせた革新的な「パワーユニット」の新規則だ。

「技術者にとっては大きなチャレンジですね。自動車産業の進歩につながります」

「しかし、このプロジェクトはレース部門の単なる一方通行ではありません。ホンダのF1プロジェクトは、市販モデルに採用したハイブリッド技術の経験から恩恵を受けているのです」とのことだ。

マクラーレンのマシンを作り変えて2015年型エンジンの初期バージョンをテストするのではといった憶測について、新井専務はこれを否定。新ホンダエンジンのサーキットデビューは来年のヘレス合同テストになると明かした。

そして最後に、控えめなF1エンジンのノイズについての質問がされた。

「エンジン音は技術者にとって特に問題ではありません」といって笑みを浮かべる新井専務。「でもファンの皆さんがもっとノイズを求めるなら、その声に聞かぬふりはできませんね」

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