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追いつめられたハミルトン、そしてライコネン

2014年07月27日(日)10:37 am

ルイス・ハミルトンが抱いているF1世界タイトル奪取の希望は26日(土)、車両火災とともに灰となった。

F1第11戦ハンガリーGPはフリー走行をすべてトップタイムで終え、3年連続ポールポジションを目標としていたハミルトン。ところがQ1開始早々、燃料タンク漏れからマシン後部が火に包まれてしまった。

「非常にタイトな選手権を戦っている中、ルイスが気の毒でならない」と語るチーム責任者のトト・ヴォルフ。ちょうど一週間前の第10戦ドイツGP予選ではブレーキが壊れ、ハミルトンのクラッシュにつながった。「はらわたが煮えくりかえる思いだ」

モナコGPと同様きわめて抜きにくいハンガロリンクでポールポジションを奪ったのは、選手権リーダーでハミルトンの僚友ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)だ。それでもヴォルフの気持ちは癒やされない。

いつもハキハキと話すチーム会長のニキ・ラウダも、この日は珍しく落ち込んだ表情で、イギリス『Sky(スカイ)』に次のようにコメントした。

「あまりにルイス(ハミルトン)に不公平だ。今週末ずっとトップタイムを刻んでいるドライバーだよ。勝って当たり前なのに」

「このサーキットは追い越しが非常に難しい。フリー走行でずっと最速なら、予選も最速のはずだった」

第10戦ドイツGP決勝では同じ状況からマシンの列をかきわけ表彰台に上ったハミルトンだが、曲がりくねったハンガロリンクで、僚友ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)につけられた14ポイント差と、どう向き合うのか。その点がラウダと同じくハミルトンには疑問だ。

後部が火だるまになったW05の光景に半ばあきれながら歩いてパドックに戻ったハミルトンは、次のようにいう。「明日は何ができるか分からない。ほとんど追い越しが不可能なコースだからね」

「ポイント圏内、というかせめてトップ5に入りたいが難しいだろう。ニコに20点以上離されてしまうが、まだ何戦も残っている」と、ハミルトンは話す。

ハンガリーGPで機嫌の悪いドライバーがもうひとりいた。キミ・ライコネン(フェラーリ)だ。明らかな作戦ミスで予選グリッド後方に追いやられ、ライコネンとチームの関係はますます、ぎくしゃくしている。

ピットウォールに陣取るフェラーリの技術陣は、Q1を硬い方のミディアムタイヤだけで乗り切る作戦を立てた。イギリス『BBC』のインタビューに応じたライコネンは、チームに「3回」も確かめたという。「それで100パーセント間違いないか?」と、ライコネンは無線で担当エンジニアに何度も念を押したのだ。

セッション終了後、チーム代表のマルコ・マティアッチは『Sky(スカイ)』に対して「ノーコメント」と述べるのみだった。

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