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F1はマーケティング手法を変えるべきだとダイムラー会長

2014年07月27日(日)17:02 pm

F1ドイツGP(第10戦)の観客が大幅に減少したことを受け、メルセデスの親会社であるダイムラーのディーター・ツェッチェ会長が、F1最高責任者のバーニー・エクレストンを批判する発言を行った。

かつて7度F1チャンピオンに輝いたミハエル・シューマッハの全盛期には、ホッケンハイムは常に熱狂的なドイツ人ファンたちによって満員御礼の状態が続いていた。

だが、先週末に開催された今年のドイツGPでは、ドイツの自動車会社メルセデスのワークスチームが圧倒的な強さを見せ、ドイツ人ドライバーのニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)がポイントランキングをリードし、さらには昨年まで4年連続でF1タイトルを獲得したドイツが誇るチャンピオンドライバーのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)もいるにもかかわらず、観客席には空席が目立ち、いくつかのエリアではほとんど観客の姿が見られない状態だった。

■F1にはマーケティング手法変革が必要
ツェッチェは、F1の商業権を牛耳っているエクレストンのマーケティング手法が間違っているのだと考えている。

「1人のボスが常にすべてのことを自分でやってしまうような会社がどこにある?」

『Frankfurter Allgemeine Zeitung(フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング)』の土曜日版にそう語ったツェッチェは、さらに次のように続けた。

「私はF1のマーケティングは新しいメディアに詳しいプロの手に委ねたほうがいいんじゃないかと想像している」

「このエリアのマーケティングにはさらに拡大できる大きな可能性があるし、デジタル面ではさらにその傾向が強い」

「(F1の)リーダーシップを誰が取るにしろ、これに関しては変えていく必要があるね」とツェッチェは付け加えた。

さらに、ツェッチェはエクレストンのワンマン経営的な手法と、広い分野において役割と責任を分散させているダイムラーの手法とを比較しながら、次のような疑問を呈した。

「どうしてそのやり方をF1にも取りいれられないのだろうか?」

■将来的にはF1撤退検討もありえる
ツェッチェは、エクレストンによる収益の分配モデルに関しても批判的だ。メディアが伝えるところによれば、現在はフェラーリが1億ドル(約102億円)、レッドブルが7,000万ドル(約71億3,000万円)を受け取ることになっているのに対し、メルセデスAMGでは1,200万ドル(約12億2,000万円)を受け取るに過ぎないとされている。

「そのうち、F1参戦を続けることに意味があるのかという疑問を抱くことになるだろう」とツェッチェは続けた。

「我々は大きくパフォーマンスを強化することができた。それによっていくらかの収支不均衡を補てんすることができる。とは言っても、メルセデスではコストを度外視してレースをすることはない。目標は経済的効果を達成することなんだ」

■ロズベルグを勝たせようという意図はない
最後に、ツェッチェは2014年のF1選手権について言及し、メルセデスAMGとしては最終的にドイツ人のニコ・ロズベルグがタイトルを得ようが、イギリス人のルイス・ハミルトンが勝とうが、それに介入するつもりはないと次のように語った。

「我々は世界中でクルマの販売をしている。我々はドイツのチームだが、ドイツ人ドライバーが勝つということが必要条件ではないんだ」

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