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ハースF1プロジェクトが新チームに対する批判に反論

2014年04月29日(火)19:01 pm

F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)から正式に2015年からの参戦許可を受け取ったアメリカのNASCARチームの共同オーナーであるジーン・ハースだが、実際にF1参戦を果たすことになるのは2016年からになるかもしれないとの報道もされている。

まだ実際にF1デビューを果たすのはしばらく先のことになりそうなハースだが、すでにそのチームは批判の対象とされている。

元F1ドライバーであり、今季からインディカー・シリーズへ復帰したファン・パブロ・モントーヤは、ハースがアメリカのノースカロライナ州のカンナポリスにあるNASCAR用の施設を増設し、そこにF1チームの本部を設けるという計画に対し「クレイジー」だと表現。

そのモントーヤと同じような見方をする元F1ドライバーも少なくない。

かつてマクラーレンに在籍していた元F1ドライバーのジョン・ワトソンは『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』に対して、ハースがイタリアのダラーラ社でシャシーの建造を考えていることに言及しながら、「なぜ自分自身は北アメリカに本拠を置いて、すべてをヨーロッパから北アメリカへ送って組み立て、ヨーロッパでのレースシーズンにはそれらをまたヨーロッパに送り返すようなことをするんだろう?」と語り、さらに次のように続けた。

「ノースカロライナに拠点を置くということは、すでに守りの姿勢で始めようとしているんだろうと想像しているよ」

また、やはりかつてロータスやスチュワート、ジャガーなどで活躍したイギリス人元F1ドライバーのジョニー・ハーバートも、F1におけるパーツ開発の割合からみても、アメリカに本部を置くことはあまり意味をなさないだろうと次のように語った。

「F1では改良パーツの製造が大きくものを言うんだ。そのことについて熟考すべきだと思うよ。アメリカに本拠を置くというのは判断違いなんじゃないかと思うね」

だが、ハースはヨーロッパにおいても「サテライト」運営を行う計画を持っていることを明らかにしている。さらに、現在ハースのF1プロジェクトにおいて中心的な役割を果たしている人物であり、かつてジャガーやレッドブルで技術責任者を務めていたギュンター・シュタイナーは、現在のF1における輸送の現状が、アメリカに本部を置くことも可能にしていると次のように説明していた。

「今年のF1カーは、まずテストのためにヨーロッパからバーレーンへと送られた。そしてバーレーンから(開幕戦の)オーストラリアに直接輸送され、今度はオーストラリアから直接マレーシアへ、そしてまたバーレーンへ送られてレースをし、そこから今度は中国へと送られるんだ」

シュタイナーに言わせれば、改良パーツはその都度チームがレースを行っている場所へ送ればいいだけの話だという。

「そういう意味では、それらがアメリカから送られてこようがヨーロッパから送られてこようが、違いはないよ」、とシュタイナーは結んだ。

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