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ヨーロッパ連合がF1戦略グループを調査か

2014年04月28日(月)16:29 pm

F1では、現在トップチームを中心として構成された「戦略グループ」という意思決定機関が存在しているが、これに関してヨーロッパ連合が「監視」を行っていることが明らかになった。

4月初旬、戦略グループに属していないマルシャ、ケータハム、フォース・インディア、ザウバーの4つの小規模チームが合同で、この新たに発足された戦略グループに関する不満を書面で明らかにしたと報じられた。これを受けて5月1日(木)には、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長とF1最高責任者であるバーニー・エクレストンを交え、F1チームによる話し合いの場が設けられることになっている。

現在、戦略グループには、レッドブル、フェラーリ、メルセデスAMG、マクラーレン、ロータス、そして歴史的な意味合いから、名門チームとして知られるウィリアムズが所属している。

フォース・インディアのチーム副代表であるボブ・ファーンリーは、『Guardian(ガーディアン)』に対し、これらの大規模チームはF1最高責任者であるバーニー・エクレストンから巨額の商業収入の分配を受けているとし、次のように付け加えた。

「我々は、それらの5チームがさらに豊かになってさらに権限を増し、(残りの)6チームの権利は奪われるという状況を迎えている」

ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』は、ある内部関係者が「怒りに満ちた」と表現したその書面は、小規模チームたちが戦略グループはヨーロッパ連合の競争法に抵触するものだと考えていることをはっきりと示すものだと書いていた。

そして、28日(月)にロンドンの『Times(タイムズ)』が、ヨーロッパ連合の競争法の専門家が現在の状況を「監視」していると報じた。

『Times(タイムズ)』のケビン・イーソン記者は、次のように書いている。

「(ヨーロッパ連合による)徹底的な調査が行われることによりF1は混乱に陥ることになるだろう。合意も無効とされる可能性があり、F1がシンガポール市場へ上場するといった展望も終わりを告げることになるかもしれない」

イーソン記者は、「F1に密接なかかわりのあるふたりの人物」がすでにヨーロッパ連合の担当者との面談を終えており、彼らが「懸念を表明していた」と語ったことを明らかにしている。

また、伝えられるところによれば、前回ヨーロッパ連合による調査が行われた際、それ以降についてFIAはF1の商業権には関与してはならないとされていたが、今回の調査担当者は現在のFIAの役割についても懸念を表明していたとされている。

これに関し、パリに本部を構えるFIAではまだ何のコメントも行っていない。

5月1日(木)にロンドンにおいてトッドやエクレストンらとともに重要な会議を行うことになっているフォース・インディアのファーンリーは、次のように締めくくった。

「こういう形ではF1を続けていくことはできないよ」

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