NEXT...F1開催スケジュール

「自由を金で買うつもりはない」とF1のボス

2014年04月26日(土)2:00 am

F1最高責任者のバーニー・エクレストンは25日(金)、前日から始まった汚職容疑に関する刑事裁判において懲役刑を免れるために、有罪を認め、司法取引を行う準備をしているとの報道を頭ごなしに否定した。

エクレストンの裁判は24日(木)にミュンヘンで始まったが、ロンドンの『Times(タイムズ)』紙は、エクレストンが服役を免れるために4億ドル(約410億円)以上といわれる罰金を納付する条件で、司法取引という手段を取るかもしれないと報じた。

これに対し、ドイツからロンドンへの帰路につこうとしていた83歳のエクレストンは、ドイツの『Bild(ビルト)』紙に対し、「違う。まったくもってナンセンスだ。ばかばかしい」と吐き捨てるように語ると、さらに次のように続けた。

「私は自分の自由を買い取るために金など払いたくないね。なぜ私がそんな取引を望むんだい?」

「私は、裁判では起こったことすべてについて真実を述べるつもりだ。それをどう判断するかは彼ら次第だ」

今回の裁判で最も注目されることになるであろう証人は元銀行家のゲルハルト・グリブコウスキーだ。彼は、エクレストンに汚職容疑がかけられることになった賄賂(わいろ)を受け取ったとしてすでに有罪判決を受け、投獄されている。

だが、エクレストンは次のような強気の発言を行っている。

「グリブコウスキー氏はすでに3度も証言している。4回目の証言で何か新しい事実が出てくるとは思わないよ」

しかし、そのエクレストンも、仮に最終的に有罪だと認められれば、これまで絶対的な権威を誇っていたF1での地位を失うことになるのは分かっている。

「もし有罪となれば、F1の仕事を続けてゆくのは難しくなるだろう。それが問題だ」、とエクレストンは語った。

エクレストンは、裁判のために来週再びミュンヘンを訪れることになる。

「初日は疲れ果てたよ」と語ったエクレストンは、24日(木)に始まった審理について言及しながら次のように続けた。

「裁判官や検察官、そして私の弁護士たちも、みんなドイツ語で話すんだ。私には通訳がいたが、何が話されているのかすべてを正確に理解することは非常に難しいよ」

それでも、エクレストンは24日には例によって少々くだけた雰囲気を作ったときもあったようだ。それはエクレストンが裁判官と自身の婚姻状況についての会話を交わしたときのことだ。

そのことに関して25日に質問を受けたエクレストンは、「なぜ(冗談が)いけないんだい?」と返すと、次のように付け加えた。

「裁判官も検察官も、みんないい人ばかりだし、彼らはただ自分の仕事をしているだけだよ」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック