マクラーレンのチーム代表マーティン・ウィットマーシュは、2014年にマクラーレンからデビューさせる新人のケビン・マグヌッセンについて、あるチーム代表が契約を破棄したことを明らかにした。
マグヌッセンをデビューさせるためでなければ、セルジオ・ペレスはシートを守れただろうとウィットマーシュは語っている。
ウィットマーシュは、マグヌッセンを2014年にほかのチームからデビューさせようとしたが、成功しなかったのだという。21歳のマグヌッセンには、マルシャとフォース・インディアの2チームとのうわさが上がっていた。
「彼にコックピットを見つけたいと考え、努力した」とウィットマーシュはF1公式サイトのインタビューで語っている。
「このパドックにいるあるチームの代表と契約を交わし、握手もした。完全な契約だ。だが、その代表は手を引いたんだ」
そのチームを聞かれると、ウィットマーシュはこう答えた。「言いたいが、それはしない」
「25年もやってきたが、この一件に対処するのは難しかった。そうあるべきでないのは分かっているが、私はいまだにどうしようもなく甘いんだ」
「今も、目を見て握手をすれば、それは決まったものだというのが私の考えだ。マグヌッセンの場合のような事態が起きればショックだし、“ここから学べ、甘い考えを持つな”と自分に言い聞かせるしかない」
「この事態に対処せざるを得なくなり、“自分たちでケビンを雇おう”と決心した」とウィットマーシュは明かしている。
ウィットマーシュは、2007年のハミルトンと同じように、マクラーレンがF1に新しいドライバーをもたらすことを喜んでいると話した。
「F1には、こうした非常に才能ある若手の登場が必要だと思う。だが問題は、今このスポーツでは、ほとんどのチームで、ほとんどの交渉がお金次第になっていることだ。若い才能がひとりもいない状況を自分たちの手で作ってしまう危険性がある」
次の目標は、マクラーレンの育成ドライバー、ストッフェル・ファンドールネのシートを見つけることだとウィットマーシュは話した。
「ほかのチームでストッフェルのコックピットを見つけられない場合、おそらくGP2に乗せることになるだろう」
「GP2が危険なのは、資金的な支援が手厚い、4、5年やっているドライバーが大勢いることだ。これは間違っている。2年たったら、追い出すべきだ」とウィットマーシュは語っている。