F1復帰を目指していると伝えられるミシュランだが、来シーズンにおいて、ライバルとなるピレリとともにF1でタイヤ戦争を繰り広げることになる可能性を除外していないようだ。
現在、単独でF1にタイヤを供給しているピレリは、すでにF1最高責任者であるバーニー・エクレストン、そしてほとんどのチームとの間で来シーズンの契約を結んでいる。しかし、ここでミシュランがタイヤ供給メーカー候補として名乗りを上げたという事実はなかなか興味深いものだ。
ミシュランの競技部門責任者であるパスカル・クアスノンは26日(月)に、別のタイヤメーカーと争うことができる場合に限ってF1への復帰があり得るとした当初の条件は取り下げたと語った。
クアスノンは、『Le Figaro(フィガロ)』に対して次のように述べている。
「我々は、条件の1つを変更した。我々が単独のサプライヤーとなってもかまわない」
「非常に興味深い技術的挑戦となるだろうし、我々はその用意ができている」
そう語ったクアスノンだが、ミシュランとしては依然としてタイヤ戦争が勃発(ぼっぱつ)することも歓迎だと、次のように付け加えた。
「我々は常に、競争をすることに興味があるのだと言ってきた」
さらにクアスノンは、フランス人会長であるジャン・トッドが率いるFIA(F1統括団体である国際自動車連盟)との交渉もすでに始められていることを明らかにした。
「我々がこれまで一般大衆に向けて発信してきたのと同じ情報を彼ら(FIA)にも送ってある。つまり、我々の立場はすべての人が知るところとなっている」
しかしクアスノンは、エクレストンとの交渉もすでに行われているのではないかとの見方については否定している。
「こうした報道が出たことで驚いているが、こういうことにも慣れ始めているよ」、とクアスノンは微笑を浮かべながら語り、次のように続けた。
「2週間前、私はミシュランが記者会見を計画しているとの記事を読んだ。だが、そういうことは起こらなかった。F1では、常にいろんなうわさが起きるものだよ」
「バーニー・エクレストンとの会議がまったく予定されていないことは断言できる。もし交渉を始めるとしたら、FIAやバーニー・エクレストン、そしてF1チームたちとともに会議を開くよ」