NEXT...F1開催スケジュール

ドレイソン・レーシングの電気自動車、EV世界最速記録を樹立

2013年06月27日(木)15:56 pm

イギリスの北ヨークシャーにあるエルビントン飛行場において、将来に向けてさらなる興味をもたらすであろう注目すべき歴史が刻まれた。6月25日(火)、ドレイソン・レーシング・テクノロジーズが、F1などモータースポーツを統括するFIA(国際自動車連盟)の1,000キログラム以下クラスの電動自動車(EV)による最速記録を、大幅に更新する204.185mph(時速328.6キロメートル)という世界記録を樹立した。

チームオーナー兼ドライバーであるポール・ドレイソンは、改造されたル・マン仕様プロトタイプのローラB12 69/EVにより、エルビントン飛行場の3000メートルの滑走路においてこの最速記録を達成。このクルマはもともとスピード記録挑戦用のものではなく、これまでバイオ燃料紹介を目的として、ジャッドV10エンジンを搭載して世界耐久選手権(WEC)とともに世界中を転戦していたものだ。今回の挑戦に向け、バッテリー走行用の改造と、より空気抵抗を削減するための改良が行われ、2回の記録走行で1974年以来破られていなかったそれまでの記録174mph(時速280キロメートル)を更新した。

記録達成後、ドレイソンは次のように語った。

「今夜、これまでの記録を破ることができ、EVが速く、信頼性があるということを世界に示せたことを喜んでいる。ドレイソン・レーシングはEV技術に関する研究所であり、極限のレベルでそのテストを行っている。今回の記録においてもっとも印象的だったのは、204.185mphという実際の記録ではなく、短い滑走路の実測距離において1000キログラムの電気自動車の速度をここまであげることができた技術的挑戦のほうだ」

かつてイギリスの科学技術担当大臣であったドレイソンは、辞任後モータースポーツ分野のビジネス開拓に専念するとともに、特にグリーン・テクノロジー分野に力を入れてきており、2014年からスタートするFIAフォーミュラE選手権への参戦を最初に決めたのもドレイソン・レーシングだった。

ドレイソン・レーシングは今後もエルビントンに残り、さらなる記録更新にチャレンジするとしている。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック