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メルセデスAMGの極秘F1テストはスパイゲートに匹敵するとレッドブル

2013年05月30日(木)10:17 am

F1が、2007年に起きた「スパイゲート」事件に匹敵するほどの罰則適用という衝撃的な事態を迎えるかもしれない。

F1を統括するFIAは、国際法廷の会合を召集し、メルセデスAMGが「秘密裏に」行ったピレリF1タイヤのテストに関する事項を検討するものと考えられている。

フェラーリはレッドブルとともに、モナコで公式に抗議の申し立てを行ったが、フェラーリのチーム代表であるステファノ・ドメニカリは『AP通信』に対し、「競技規則違反の罰則が与えられるかもしれない」と語り、さらに次のように続けた。

「だが、実際にそれがレースにどの程度の影響を及ぼしたのかは全然分からないだけに、もっと大きいものになるかもしれないよ」

「こうしたことには前例もないし、どうなるのかまったく想像もつかないよ」

だが、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、今回の件については前例と言えるものがあると考えているようだ。マルコは『Bild(ビルト)』紙に次のように語った。

「いつ、どこでなのかは分からないが、聴聞が行われることになる」

「今回の件は、2007年にマクラーレンとフェラーリの間に起こったスパイ事件のような形になるだろう」

マルコが言及した2007年の「スパイゲート」と呼ばれる事件とは、マクラーレンが不法にフェラーリの秘密情報を得たとされる産業スパイ事件であり、このときFIAはマクラーレンに対して最終的に当該年度のコンストラクターズ選手権からの除外と、1億ドル(現在のレートで約100億円)という前代未聞の罰金を科していた。

マルコは、2013年型F1カー及びドライバーによる1,000キロメートルにも及ぶテストで得られたメルセデスAMGの優位性は非常に大きいと主張。今回の件はスパイゲート事件にも匹敵するものだとし、スイスの『Blick(ブリック)』紙にも次のように語っている。

「ああいったテストは、レース直後に行われることでさらに有利になる。すべての比較データを持っているわけだからね。非常に決定的な改善を行うことができる」

さらに、マルコは次のように付け加えた。

「これまで、タイヤには(内側に)スチール・ベルトが施されていた。それが今後はケブラー繊維に変えられようとしているが、そのタイヤでテストが行われたんだ」

「そのタイヤがモントリオール(F1カナダGP/6月9日決勝)で使われることになる。だから、メルセデスAMGは単にモナコだけでアドバンテージを得ていたわけじゃないんだ」

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