レッドブルのチームオーナーであるディートリッヒ・マテシッツは、性能低下が著しい今シーズンのピレリタイヤが話題を独占している現状にいらだちを感じていると認めた。
F1世界王者のレッドブルは、現状に対する不満をあらわにしており、F1のタイヤサプライヤーであるピレリに対し、シーズン中にタイヤに変更を施(ほどこ)すよう圧力をかけてきた。
しかし、ピレリの決定は、F1第5戦スペインGP(5月12日決勝)以降のグランプリに持ち込むハードタイヤのコンパウンドに最小限の微調整を加えるのみにとどまった。
マテシッツはオーストリアの『Krone(クローネ)』紙に、「F1はもはや、“昔ながらの”レースではなくなってしまった」と述べた。
「今日では、最速のクルマに乗った最速のドライバーが勝つのではなく、タイヤマネジメントに最も優れたドライバーが勝つ」
「タイヤがもたないから、クルマの規模すら小さくせざるを得なかった」
「もし、クルマが持てる力をすべて出しきって限界のスピードでレースを走ったら、10回か15回はピットストップが必要になるだろう」とマテシッツは話し、ピレリタイヤを非難した。