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ライバルチームがレッドブルのピットストップを研究

2013年04月11日(木)21:05 pm

今季のF1第2戦マレーシアGPにおいて、レッドブルがそれまでマクラーレンが持っていたピットストップ時間記録を少なくとも5回破ってみせたことで、ライバルたちは大きな好奇心を持って、その真相を突き止めようとしている。

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が伝えたところによれば、マクラーレンはレッドブルのピットストップでの優位性について、腕のいいピット作業員によるものでもなければ、単に練習を重ねたことで上達したということにあるのではないと結論づけたという。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』には、マクラーレンのスポーティングディレクターであるサム・マイケルの次のようなコメントが紹介されている。

「1度か2度、素晴らしく速いピットストップをするということは、考えられなくはない。だが、5回も一貫して続けるなんて、これは本当に驚きだよ」

マクラーレンでは、レッドブルが効率よくピットストップが行えるようになったのは、ピットストップ用の機器やテクノロジーによるものではないかと推測している。

「われわれのピット作業員がレッドブルと比べて劣っていないのは明らかだし、われわれのすべての訓練手法も最適化されてきている」とマイケルは語った。

分析によれば、レッドブルでは昨年と比べて、今季は1回のピットストップにつき0.5秒改善してきているという。

「器具の改良をすればそれくらいの飛躍はできる」とマイケルは続けている。

ひとつの仮説は、レッドブルがホイールナットの着脱に、より高圧のエアガンを用いているのではないかということだ。

実際、レッドブルの作業員は、自分のエアガンを使うたびに、それをうやうやしくバッグにしまいこんでいるが、これは何らかの秘密を隠すためだと考えられる。

ウィリアムズのチームマネジャーであるディッキー・スタンフォードも、「彼ら(レッドブル)は、ほかのチームよりもさらに高い圧力をかけているという話がある」と語っている。

だが、マイケルはこの見方には否定的だ。

「誰も30バールを超える圧力を使うとは思わない。たぶん、レッドブルは交換装置を簡略化したんじゃないかな。今では機械的というより、電気的なものだからね」

「そういうものを使えば時間短縮が図れるだろう」とマイケルは述べた。

一方、スタンフォードは、ウィリアムズの調査によれば、レッドブルのピット作業員はいとも簡単にクルマに新しいホイールを取り付けることができているのが分かったとし、次のように発言している。

「レッドブルでは、ホイールを取り付けたあと、それがちゃんと固定されたかどうか確認さえしていないようなんだ。タイヤそのものが自分ではまっていくように見えるよ」

これらの情報を総合すると、どうやらレッドブルでは、エアガンから圧力が加えられると、常にホイールが完全に固定されるようなハブ、ホイール、ナットの仕組みを完成させたのだということを暗に示しているようだ。

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